この講座は回転と座標について勉強します。ここからは、より実践的なもんだいに挑んでいきます!
くるくるまわるスプライト
まずは回転から。回転によって、スプライトをくるくるまわすことができます。新しいプロジェクト「まわる、まわる」を作って、プロジェクト作成画面をひらきましょう。
スペックは下のようになります。もし、自分で作れそうなら作ってみましょう。
- ネコがステージまんなかでくるくるまわります。

これまでどおり、「イベント」から「みどりのはたがくりっくされたとき」をもってきて、いちばん上におきます。そして、初期化として、「動き」から「x座標を0、y座標を0にする」をおきます。さらに「制御」から「ずっと」をもってきて、その中に、「15度回す」をいれましょう。
実行すると、ネコがくるくるまわります。回転をつかうことで、スプライトがもっとおもしろい動きをします。
回転を初期化しよう

スプライトがくるくるまわるようになりましたが、スクリプトを動かすときに、もとの位置だけでなく、もとの向きにしたいときがあります。そういうときはどうすればいいでしょうか? スペックを追加してみましょう。
- ネコがステージまんなかでくるくるまわります。
- スクリプトがはじまると、ネコはもとの位置にもどります。
- スクリプトがはじまると、ネコはもとの向きにもどります。
もとの位置は「x座標を0、y座標を0にする」ですね。では、「もとの向き」はどうすればいいでしょうか?

「動き」の中にある「90度に向ける」をつかいます。これをつかうことで、ネコが90度を向きます。90度は右向きです。
- 90度 ・・・ 右向き
- -90度 (まいなす90どとよみます)・・・ 左向き
- 0度 ・・・ 上向き
- 180度 ・・・ 下向き
とおぼえておきましょう。
みどりのはたボタンをクリックすると・・・。どうでしょうか? 右を向いたでしょうか? すぐにくるくるまわりだすので、右を向いたのかはやすぎてわかりませんね。こういうときは、「制御」にある「1秒待つ」をつかいます。

「90度に向ける」の下に「1秒待つ」をおいてみましょう。そうすることで、右向きになったあと、1秒だけスクリプトが止まります(1秒待ってくれます)。もういちど、実行すると・・・こんどはネコが右に向いてくれているのがよくわかるはずです。
コンピューターはかしこいので、コマンドを高速に動かします。これだとはやすぎて人間には見えません。こういうときはこの「1秒待つ」などをつかって、スクリプトの動きを確認しましょう。
位置をしらべる

自分のいる位置をつかえば、スプライトをもっともっと動かせます。新しいプロジェクト「じぶんのいち」を作りましょう。ためしに、ステージでマウスをぐるぐる動かしてみてください。ステージの右下にある「x: ○○ y: ○○」の○○の数字がかわるはずです。これはマウスの位置です。

画面右上でも位置はわかります。これはスプライトの位置をあらわしています。
この「x: ○○ y: ○○」を座標といいます。xならx座標。yならy座標とよびます。


ステージは上のような座標になっています。まんなかは「x:0 y:0」です。右にいくとxが240までふえていき、左にいくとへっていきます。上にいくとyが180までふえていき、下にいくとへっていきます。
たとえば、上のときの座標は「x:90 y:50」になります。まんなかの「x:0 y:0」から動いた距離で、位置をきめているのです。
れんしゅうもんだい1: ぬき足さし足しのび足
ネコがゆっくりゆっくり右にあるいていくスクリプトをつくります。座標をつかってネコを動かしてください。スペックは下のようになります。もし、自分で作れそうなら作ってみましょう。
- ネコがステージの左から右に、あるいていきます。
- ネコはぬき足さし足しのび足しながら、ゆっくりあるいていきます。
答えは ↓ にあるけど、まずはみないで自分でつくってみよう!
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れんしゅうもんだい1: 答え

座標をつかってスプライトを動かすこともできます。
座標は x と y があるので、変数もふたつよういします。今回は、「x を -200」、「y を 0」にしています。
ネコを右はしまであるかせたいので、スプライトのx座標が「200をこえる」までくりかえしています。これで右はしでネコがとまりますね。
ループのなかでは、スプライトの座標をどんどんふやしています。y座標はかわらないので、x座標を10ずつふやしていきましょう。
ネコにぬき足さし足をさせたいので、「次のコスチュームにする」をいれて、そのあとに、1秒いれてみましょう。まるで、ぬき足さし足のようにネコがあるきます。
とくべつもんだい: しゅんかんいどうを4回

ネコがステージの4かしょにしゅんかんいどうするスクリプトをつくります。つぎのスペックをプログラミングしてください。プロジェクト名は「ステージを4回ジャンプする」です。
- ネコのはじめの位置は「x: -140 y:100」です。
- ネコははじめの位置から、「x: 140 y:100」にしゅんかんいどうして、下に向きをかえます。
- つぎに、ネコは「x: 140 y:-100」にしゅんかんいどうして、左に向きをかえます。
- つぎに、ネコは「x: -140 y:-100」にしゅんかんいどうして、上に向きをかえます。
- つぎに、ネコはもとの位置にしゅんかんいどうして、はじめの向きにもどります。
- スクリプトを動かすときに、ネコははじめのいちにもどり、はじめの向きになります(初期化)。
ちょっと長いスペックですががんばってみましょう。
とくべつもんだいの答えは「とくべつもんだい1: ステージを4回ジャンプする」で100円で販売しています。ページの下にある「購入して続きをみる」へすすんでください。購入方法はこちらを参考にどうぞ。答えには、とくべつじょうほう(あたらしいコマンドや、ちょっとした技など)も書いています。
この講座で学んだこと
- 回転によって、スプライトの向きをかえることができます。
- 「1秒待つ」をつかえば、スクリプトの動きがはやすぎても確認できます。
- 座標をつかえば、スプライトの位置がわかります。
この講座では、スプライトのコスチュームや回転、スクリプトの動かしかた・止めかたを学びました。これで基本的なスクラッチの使いかたは完璧です!
- 今回つくったプロジェクトは以下にあります。
- つぎの講座は「マウスをおいかけてみよう」です。
- まえの講座は「スクリプトのうごかし方と止め方」でした。
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