たぶんアジャイル開発に時間効率求めるのはおかど違い

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バックエンドがまだだからフロントが実装できないとか、誰かの作業が遅れていても、こっちも仕事があるからサポートできないとか。結局、ひとり1ストーリーで作業分担しているかぎり、問題や課題がなくならないのではないか?なんて思ったこと。

アジャイルプラクティスは作業効率を求めない

世の中のほとんどのチームが、ひとり1ストーリーを担当する、もしくは1ストーリーを複数に分割して、分割した一つを一人が担当するケースが多いと思います。開発できるエンジニアが4人いるなら、4並列で開発するのがもっとも開発時間の総量が大きくなりますしね。

これはいわゆるリソース効率というもので、リソースという言葉が表すように「リソース(資源)をフル回転させましょう。さすれば、さすれば、仕事も進まん」という考え方です。

Udemyでアジャイルトレーニングコースを作ったときに、改めていろんなアジャイルプラクティスを読み直してみると、(たぶん)すべてのプラクティスがリソース効率を重要視していません。あれば教えてほしい。

だって、ペアプロ、モブプロなんてリソース効率は最悪。ユーザーストーリーはわざと時間のかかる会話を生み出すフォーマット。プランニングポーカーも大人数で非効率。やれるのにやらないWIPなんて意味分かんない!

と、こう書いてみるとひどいものですが、この非効率さをはるかに超えるメリットがあるから、これらプラクティスが生まれ、使われ続けているのだと思います。

このように、アジャイルプラクティスは作業効率を求めていません。

この非効率さを超えるメリットが、いわゆるフロー効率というもので、フローという言葉が表すように、「仕事の流れをアジャイルにしましょうさすれば、プロダクト価値もユーザに届かん」という考え方です。

ちょっと前に、モブプロを活用するエンジニアと話したのですが、ペアプロもモブプロも、結局、効果があるから続けるわけで、「やる価値がある」という実感を生みます。結果的に、エンジニアがフル回転で開発するよりも、いい結果になるという経験も生まれます。

リソース効率は従来型の開発の考え方にぴったりなので、冒頭にあったような「ひとり1ストーリー担当にして並行開発数を最大化」という方法は、もしかしたら従来型の開発の考え方を引きずっているのかもしれません。

だとすると、ペアプロやモブプロ・・・ができなくとも、3つの仕事を2人ですすめるなどの小さい工夫からはじめてみてはどうでしょうか?

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