
僕はアジャイルコーチとして現場リーダーやスクラムマスター(必要があれば全チームメンバー)と1on1をするケースが多いのですが、ビジネスと開発に組織が分断している場合に、開発側だけでがんばろうとする人が多いなぁと感じています。
チームだけではがんばれない理由
たとえば、ビジネスメンバーが忙しくてなかなかチームに入れない場合、ビジネス側が受け取った顧客要望はチームへとどんどん流れていきます。しかし、全てをやれるわけはない。複数のビジネスメンバーから並列で要望を受け取ったりなんかすると、さて優先順位はどうすればいいのやら?
もちろん、ビジネスメンバー含むワンチームを作るのが理想ですが、なかなか急には理想の状態にならないものです。
こういうケースにおいて、とりあえずチームに閉じた改善策を考えることもできますが、チームでできることなんて限られています。だとすれば、こういうチームを超えた課題こそ、スクラムマスターが視野を広げて挑む仕事なんじゃないかと思うんです。
たとえば、チームが今困っているってことを、ビジネスメンバーは理解しているんですかね? ばんばん要望投げてそれが消化できずひーひー言っていることを、ビジネスメンバーは望んでいるのでしょうか?
勝手にチームでがんばる決断をする前に、まずはビジネスメンバーに聞いてみましょう。
どういう点で困っていて、理想はどういう状態で、ビジネスメンバーとどうやっていきたいのか? 聞くだけで大きく前進する場合もあります。
同じ目標に挑むチームメンバーなんだしね。
できることからはじめるのは、少しの改善を生み出す良い手です。しかし、できることしかできなくなってしまうリスクも含んでいます。