
今日はオリンピックボランティア初日でした。↑のようにやる気はまんまんです。が、実際に行ってみるとやることがなかったので、1時間で帰ってきました。
出発
フリートは、各国のオリンピック委員会メンバーなど、オリンピックに関わるステークホルダーの移動をバスや乗用車でサポートする仕事です。よって、基地局から専用の車でホテルやスタジアムにお迎えに上がり、またホテルやスタジアムへと移動をお手伝いします。
フリートチームののオフィスは都内にいくつかあり、僕は選手村横になりました。最寄り駅は勝どきとなり、そこから15分ぐらい歩いてやっと到着します。
まだオリンピックははじまっていませんが、各国のステークホルダーは来日されており、フリートチームは7月の上旬からすでに活動をされています。
初日は昼からだったので、着替えて準備万端。ボランティアの服を着て都内に向かうと石を投げられると嫁からおどされたので、何かあったときのために上の写真を撮りました。もし、なにかあったら「正義感の強い夫でオリンピックを楽しみにしていました」とコメントするようにお願いしておきました。
石を投げられたら絶対投げ返してやる。

勝どきから選手村に向かうとオリンピックムードがでてきます。開会式の交通規制や、工事サイトの壁には「ようこそ!東京へ!」の文字が。
しかし、今日は暑い日です。勝どきに行くまでで汗だくになってしまいました。
お仕事がない!
仕事の手順はNotionにまとめておいたので、今日はどの国の人に会えるのかなーと楽しみに思いながらチェックイン。アルコール検査や免許証確認をして、今日の仕事を受け取ろうと待っていると
「あなたは今日11時からのシフトになっていて、いなかったのでもう別の人がアサインされた」
と一言いわれました。再度確認すると、とりあえず待合室で待ってもらって、必要なときに声をかけるとのこと。
1階が待合室ですが、たくさんのフリートメンバーでぎゅうぎゅうづめです。14時〜15時しかいませんでしたが、随時30人〜50人ぐらいが待機していて、外のテントや裏側の喫煙所にまで人が溢れています。
しかも、うるさい女性が大声で話していて、その横でおじいちゃんがご飯を食べています。しかも、案内係が大声で何回も「〜の人いますかぁぁぁ!」とイライラを隅々に感じる声で練り歩きます。おいおいここは地獄かよ。かなりカオスです。

ここで待っていても病気になるだけだなと思い、2回の静かな喫煙所で休憩していました。まぁ、ここにいるってことは、下で声がかかっても気が付けないので、ちょっと考えて「もう帰ろう」と決めました。
帰るときにチェックアウトは必要かを確認しましたが、とくに必要なく、ご自由にお帰りくださいとのこと。
明後日もシフトが入っているので「毎日こういう感じなのか?」を確認したところ、シフトは前日20時頃に、一斉メール送信され、無理な人が返信する仕組みだそう。

あれおかしいな。オリンピックボランティアのマイページにもシフトが出ているけど、あれはどうなるのかと聞いたら「更新が追いついておらず、もう使っていない」だって。
そして、メールも届いてないんですけどと確認したら、シフトのやり取りをしているメールシステムに古いメールアドレスが登録されていたみたいで・・・。
昔ならブチ切れるところですが、Lineでこのやりとりを話した友人が言うには「すべては暑さのせい」らしいと説得され、踏みとどまりました。
暑さはすべてを奪っていく。だから、シフトは送られてこないし、チェックインしたら呼ぶまで待ってろと言われるし、呼ばれることはないし、たくさんのボランティア精神あふれる人たちも文句も言わず、すし詰めで待たされる。
暑さ、まじで怖い。
ということで、帰ってビール飲もーっと思い、子どもたちにお土産の「たいやき」を買って、通勤ラッシュ前に帰ってきました。

ちょうど、朝日新聞が世論調査を今日発表していました。
僕は政治に関してはたいした意見を持ち合わせていないのですが、本当に悪くて手強いのはコロナウイルスだと思います。うまく戦えてこれなかったのは「政治家」、あるいは「日本」かもしれません。
そんななか、粛々と準備を進めてきたボランティアの皆様には頭が上がりません。
無観客になったり、関係者が空港からなかなかでてこなかったり、「これから23時まで働ける人いますかー? 成田空港行ってくださーい」とか「ドラッグストアよってくれとか言われたらしい。パシリかよ」とか、ブラック企業もびっくりの現場は本当に大変だ。
昔一緒に働いた人が、「日韓ワールドカップのボランティアがとても楽しかった」とおっしゃっていて、なにか機会があればやってみたいなぁと思っていました。僕はボランティアに対する知識も、関心も全然ないので、東京オリンピックは本当にいい「学び場」となるはずだった。
でも、今日感じたボランティアというものは、非効率で非生産的なものでした。よって、お金と時間と寛容性がある人しかできない仕事だと思いました。
あれ、ボランティアってそういうものだったっけ?