
テスト管理ツールを使ってみようシリーズ第3弾は、スーパー高機能な「QASymphony」です。この会社は、テスト管理、テスト分析、探索テスト実行などなど、テスト系ツールをビジネスとして売り出しているので、これまで紹介したツールより高機能なのが特徴的です。
qTest Manager
qTest Managerはテスト管理ツールです。14日のフリートライアルを申し込んでみると、サンプルデータ付きのデモプロジェクトが利用できます。
テスト計画(Test Plan)

リリースに対するテスト計画を作成できます。
RESOURCESセクションでは、リリーススコープを選択できます。リリーススコープの選択では、この次に紹介する「要件(Requirement)」から、対象を選ぶ形になります。
要件(Requirement)

このツールもTestLodgeと同じく、テストケースと要件をセットで管理できます。イメージとしては、
- まず要件が生まれる
- 要件に対して「仕様」と「テスト仕様書」が作られる
という感じでしょうか。前者はプロダクトオーナー、後者はQAエンジニアが担当し、ソフトウェアが完成したら突き合わせを行う・・・。
要件にテストケースが紐づくので、要件に修正があったときの影響範囲が明確なのもステキです。
テスト設計(Test Design)

テスト設計はテストケースを作る画面です。STEPごとの期待値を書いていく形なので、シナリオ作成は簡単そう。
ここで作ったケースを選んで「テストラン」を作るのは、他のツールとまったく同じフローです。どのツールもテストランという言葉を使っているので、この言葉はテスト界隈では一般的な用語なんだろうなぁ。
テスト実行(Test Execution)

テスト実行を管理するのがこちらの画面。進捗率などもひと目でわかります。バグ(Defect)の管理もこちらでサマリーが見えるので、実行状況がとても良くわかる感じです。
バグ(Defects)

Defectsなので「欠陥」が正しいのかもしれませんが、バグ管理も一元管理できます。調べたいバグのクエリを保存できるので、自分のほしいViewをカスタマイズ&管理できます。
テストケース、要件、バグと、テストプロセスに関係するものがすべてこのツールでつながるのはシンプルでいいです。
ただ、見ての通り、画面がとてもリッチなので、ツールを使いこなせるまでに時間がかかりそうです。
Reports

レポートもクエリが使えるのでとてもリッチです。このあたりはさすが商用ツールですね。
情報がここに一元管理されているからこそ、データをここまでレポーティングできるのでしょう。よくできてる。
おわりに
これまでにTestRail、TestLodgeを調べました。
https://daipresents.wordpress.com/2016/testrail/
https://daipresents.wordpress.com/2016/testlodge/
これらと比べたときのこのツールの特徴は、
- GOOD:UIがとてもリッチ
- GOOD:バグやレポーティングなど、検索とビュー作成が高機能なので、たいていの欲しい情報を手に入れることができる
- BAD:リッチすぎて、使いはじめるのに気合がいる
でしょうか。お値段がまったく見えないのも気になるところです。
テストケースといえばExcel最強なのは誰もが認めるところだと思いますが、こういうツールを使って楽になる部分もあると思うので、一度試してみるのもありですね。
リンク: QASymphony