
By: John St John
職業柄、いろんな企業の本を読むようにしています。文化や考え方、目標やビジョン。様々な違いはありますが、企業の行動から学べるものはとても多いです。今日は、たくさん読んだ中でも面白かった本をご紹介。Webサービス会社で働いているのでそういう企業が多めですが、ご参考までに。
サイバーエージェント – 『渋谷ではたらく社長の告白』
光と影。外からは光の部分しかわからないので、社長ブログの先人を切った藤田さんの物語はとてもおもしろかった。
リンク: 渋谷ではたらく社長の告白〈新装版〉 (幻冬舎文庫)
DeNA – 『不格好経営』
泥臭さは「渋谷ではたらく~」のほうが勝ってるけど、創業メンバーの苦悩はとても勉強になる。全体を通して感じる「スマートさ」がDeNAっぽい気がする。
リンク: 不格好経営―チームDeNAの挑戦
WordPress – 『マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた』
WordPressを開発・運用しているオートマチック社の開発について語られている本ですが、最初に配属されるのはユーザーサポートらしく、重要視している姿勢がよくわかって面白かったです。
とくに、誰がどれぐらいの時間ユーザサポートに使ったか? をグラフィカルに管理しているみたいで、こういう社内ツールって社員のモチベーションにもつながるのでいいよなぁと思いました。
リンク: マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた
リブセンス – 『リブセンス〈生きる意味〉』
若手起業家! というキャッチーな見出しに騙されてはだめだな。と思うぐらいしっかりした経営者のお話。英語学習についてのインタビューで「ダボス会議で話せるように勉強している」って答えてたのがすごいなぁと。
リンク: リブセンス〈生きる意味〉
Google – 『How Google Works』
主にGoogleのマネジメントの部分だけど、有名なカフェ無料とかだけでなく、どうやって優秀な人材を集め、自分たちの軸をぶらさずにビジネスと広げていくか? とても勉強になる一冊だった。
リンク: How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント
Facebook – 『LEAN IN』
仕事における男子や女子論はあんまり好きではないけど、彼女の働き方はとても前のめりで、その姿勢にとても共感ができるものだった。
リンク: LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
パタゴニア – 『社員をサーフィンに行かせよう』
「ロイヤルカスタマーに妥協のない品質の製品を販売することが最も利益に結びつく」というパタゴニア創業者の信念がとてもすばらしく、売る商品にこだわる姿勢は、ショップオーナーの参考になるのではないかと。
リンク: 社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
ユナイテッドアローズ – 『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』
UAもZapposによく似ていて、接客へのこだわりと育成に強みを持っています。「創造的商人」って言葉がUAのポリシーを表していてステキ。
リンク: ユナイテッドアローズ 心に響くサービス
ANA – 『どんな問題も「チーム」で解決する ANAの口ぐせ』
ANAは強い。なぜなら、この地味で粘り強い改善が彼らの翼を鍛えていて、それを魅せつけられたような気分になる良書。
リンク:
どんな問題も「チーム」で解決する ANAの口ぐせ (単行本)
鎌倉シャツ – 『鎌倉シャツ 魂のものづくり』
コンパクトで小奇麗な店舗。その販売力とモノづくりにかける意気込みはパンパない。
リンク: 鎌倉シャツ 魂のものづくり
タイムズ24 – 『なぜ、いまカーシェアリングなのか』
最近、ネットと関係ない企業が、自社サービスを活かしたWebサービスを展開して成功しているのが面白い。もう、ネットはネット起業だけのものではないってことだろう。
リンク: なぜ、いまカーシェアリングなのか―「タイムズプラス」が提案するヒトとクルマの新たな関係
ルーム・トゥ・リード – 『マイクロソフトでは出会えなかった天職』
社会起業家へと転身した著者の物語。人生の教訓がちりばめられていて一気に読んでしまう。
リンク: マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
無印良品 – 『無印良品は、仕組みが9割』
徹底したマニュアル化によって、社員の知識を標準化し、品質を高く揃えていった事例。マニュアルといえば聞こえは悪いが、ここまで徹底するとそれをこえた価値を生み出すのだなぁ。
リンク:図解 無印良品は、仕組みが9割 仕事はシンプルにやりなさい
おわりに
尊敬される企業に共通するものが何なのか? それはいろいろあるのでしょうが、やっぱり「誰に向かって仕事をしているか」が大きい気がします。株主しか見ていない企業もあれば、ユーザーにこだわりすぎてしまう企業もある。ビジネスと理想のバランスの取れた企業は、やはり強いなぁと感じるばかりです。
ただ、どの企業も死ぬほど働いてる時期があるので(今もそうかもしれない)、最近流行りのブラック企業たたきも、間違えると急成長する企業の芽をつぶしかねないのかなと。
どちらにせよ、自分が共感できる企業で働いたり、サービスを購入したいものです。