ある友人がマネージャーになりました。もし、彼と同期で一緒に働いていたら、自分が惨めに感じるだろうなぁと感じるぐらい優秀な若者です。そんな彼の昇進を祝って、リーダーシップやマネジメントを学ぶために僕が読んだ本を思い出してみました。
まずはマネジメントを学ぶための5冊です。
「社員を大切にする会社」の人事評価
マネジメントをシンプルに「人を育て、成果を出していく」と考えた場合、人事評価は育成にあたるのではないかと思いあたった本です。評価の仕組みや方法はもちろん大切ですが、それらは目的ではないはず。部下(部下とか上司って言葉は好きになれませんが)をもつようになったら読みたい良書です。去年読んだ本の中でベスト10にも入っていますね。
リンク: 「社員を大切にする会社」の人事評価
はじめての課長の教科書
多分、最近は当たり前になった「XXXXの教科書本」、あるいは、「中間管理職本」の火付け役になった良書です。
https://daipresents.wordpress.com/2013/dev-managers-textbook/
上記のように、この本を読んで中間管理職の重要性を学びましたが、教科書としてはじめにゆっくり読みたくなる、人におすすめしたくなる一冊です。
リンク: 新版 はじめての課長の教科書
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
翻訳が城山三郎さんだったので読んでみたのですが、人の成長を見守ったり、ときに諌めたり・・・。父親ということもあるのでしょうが、ひとりの人間として我が子を育て、そして成長して自分を越えていくのを楽しみに、少し寂しく思う風情がたまらない。ビジネスマンとしてあらためて読んでおきたい一冊。
リンク: ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 新潮文庫
マネジメント
言わずと知れた一冊。ひととおり目を通すというより、定期的に気になったところを開いて読みたくなる本です。どのタイミングで読んでも面白い伝説の本ですね。
How Google Works
仕事がらITの近くにいるので、「Googleのやり方」はいつも参考になり、とてもおもしろい。先生のような存在です。ドラッガーのマネジメントからは普遍的な部分を学びましたが、Googleからは新しい価値観を学べる気がします。
リンク: How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント
つづいて、リーダーシップを学んだ4冊です。
伝わる・揺さぶる!文章を書く
最近、「リーダーシップって伝えることなんじゃないかな」って強く思うようになって、チームに語りかける時間を増やしたりしています。この本からは、「伝える」ことをとても深く、深く、深く学ぶことができました。本書には、著者のズーニーさんの「伝えたい思い」が詰まりまくっているので、伝えることを真摯に考えるきっかけになった本でもあります。ちなみに、「ありがとう、ズーニーさん!」とつぶやくと、ズーニーさんがリツイートしてくれました。
ワーク・ルールズ!
いろいろ学ぶところがありすぎて、久しぶりに読むのに時間がかかってしまった一冊です。最近読んだけど、「まだこんなに学ぶことがあるのか!」とびっくりするぐらい内容の詰まった一冊。「昨日より今日をよりよくしていこう」とするGoogleの姿勢のすさまじさを改めて肌で感じました。
リンク: ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
小さなチーム、大きな仕事
37シグナルズはとてもロックな人たちなので、「俺たちのやり方だぜベイビー」みたいな雰囲気はあるんですが、小さなチームで大きな仕事をしようとする彼らの思想やポリシーには、チームワークの本質がつまっているように感じてなりません。リーダーだけでなく、「一緒にこんな仕事しようぜ!」ってチームに見せたくなる一冊です。
リンク: 小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則
アムンセンとスコット―南極点への到達に賭ける
このままだと、今年ナンバー1の本となりそうな一冊。南極点を目指した二人のリーダー。一方は栄光を手にし、もう一方は全滅。二人の運命をわけたのはいったいなんだったのか? 南極点を先に制したアムンセンのリーダーとしての恐ろしいまでの徹底力は、今の時代でも心に響く気がするんですよね。絶版本。
マネジメントとリーダーシップ。最後は、人として学べる3冊です。
超訳 ニーチェの言葉
生きていくうえでの本質的な言葉が書かれています。ニーチェって言うと「なんだか難しそう」って思いがちですが、ニーチェは現代で言う「キャッチコピーの名人」で、重いパンチをどーんと繰りだすタイプの書き手。よって、文章は短いものばかりなので、読みやすく、どーんと響きます。
リンク: 超訳 ニーチェの言葉
嫌われる勇気
去年のベスト本。自由に生きるための処方箋がわかりやすく書かれています。僕はなによりも、メンター(相談相手)の重要性を本書から感じました。いいメンターを見つけ、その人から学んでいかないとなぁ。
リンク: 嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
アジャイルプラクティス
社会人になり、プログラマとして働くようになり、やがてチームをリードし、マネージャーとしてグループを見ていくようになったこの人生。プログラマとして働いていたときに、手元に置いてあったのがこの『アジャイルプラクティス』でした。この本からは、プログラマとして、エンジニアとしての姿勢や価値観、仕事観など、必要だったすべてを学んだ気がします。
もし、あなたが似たような業界にいるなら、ぜひともおすすめしたい一冊です。
リンク: アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
おわりに
思い出しながら書いてみると、去年読んだ本の中でよかったものが多く登場したのは、仕事柄、マネジメントに係ることが多くなったからかもしれません。
https://daipresents.wordpress.com/2014/books/
新たなステージに進む人を見ていると、こちらも身が引き締まる思いがしますし、勝手だけど期待でこっちまでワクワクしてくるものです。そんな友人の新しい門出のお役に立てれば。そう願っています。