「てるみくらぶ」という旅行会社のツアーを利用してフィリピンのセブ島に行ってきました。そのツアーの特典としてファンダイビングがあったので利用させてもらったのですが、そこで死にかけたので当時の様子をちょっと書いておきます。誰が悪いかというより、自戒の意味を込めて。
ツアー会社のシステムトラブルからはじまる
ツアー会社のてるみくらぶを利用したのは今回が2回目です。いつものように予約をしてみると、後日「予約したツアーはシステムトラブルで間違って値段になっている」という連絡を受けました。 予約したタイミングが結構ギリギリだったので、「システムトラブルは理解するが、ホテルを変えた結果予約が取れなかった・・・は受け入れられない」と伝えましたが、一向に連絡は来ず待たされました。最終的に予約は確定しましたが、スタッフの対応にいいイメージはありませんでした。 一応、経緯や説明を書面で送ってもらったのですが、上のようにFAX送付書がまじった謎文書が到着。「なんか人の名前が数人書かれてるけど、個人情報大丈夫か?」とメールで問い合わせても無視されました。なんか危険な匂いがプンプンするぜ。
トラブルのあったダイビングショップはシーヴォヤージュ
まぁ、そういう感じで日本を旅立ち、ツアー会社が提供する特典でダイビングをしました。 説明のページによると
Cカードをお持ちの方はファンダイビング1日2ボート(マクタンエリア)にご参加無料!ライセンスのない方は体験ダイビングを1回ご参加無料!ダイビングのメッカ、セブまで行くならダイビング!有名な殿様ダイビングをご堪能頂けます!
とレンタル器材$30で2ダイブとお得な感じです。 ダイビングショップはベストウェスタンサンドバーリゾート(BEST WESTERN Sand Bar Resort)にあるシーヴォヤージュ(Seavoyage)とです。 このホテルは最近できたらしく、ショップもまだ新しいみたいです。よってタクシー運転手にホテル名を言っても通じませんでした。
てるみくらぶ手配の送迎だと往復一人1400ペソ。自分でタクシーをつかまえれば4人乗れて往復400ペソで行けるので結構なお値段を取られます。 タクシートラブルを考えると自分でがんばるのもどうかと思いますが、それにしても高い。むしろ現地の人のぼったくりプライスのほうが安いぐらいです。
そしてエア切れトラブル
トラブルは1本目のダイビングで発生しました。 ポイントは島から少し離れた場所で、船の停泊所が近く、船が行き交うエリアです。なんか怖い感じ。
しばらくは問題なく潜っていましたが、残圧100をガイドに伝えた後、まめにチェックしていた残圧計が不思議な動きをすることに気がつきました。 僕はびびりなので残圧計をまめにチェックしますが、息を吸ったり吐いたりすると残圧計が30〜40ぐらいガクガク動きます。
数分後に急に息が吸いづらくなり、残圧を見ると0に。あわててガイドに伝えましたが、ガイドはオクトパス(緊急時に息を吸えるやつ)を持っておらず、友人や同伴した人のオクトパスを使わせていただいて緊急浮上しました。
フィリピン人ガイドが水面で「残圧が少ないとなぜ教えなかった」と怒っていましたが、「嘘はついていない。急に残圧が下がった」と伝えましたが納得はいっていないようです。しかし、船に上がり、二人で残圧計をみると、残圧が80まで戻っており、ガイドから疑ったことに対するお詫びの言葉をもらいました。
シーヴォヤージュからの詫び状
ダイビング前に道具をチェックした時は問題がなく、残圧が半分ぐらいになって突然発生したトラブルなので、日々の機材チェックでは発見しにくいトラブルだったのだと思います。ガイドは冷静に対応してくれましたし、ケガもなく船に戻ることができたので、結果的には良かったと思います。
しかし、ガイドがショップにトラブルを報告しなかった件は大問題です。後日送られてきた詫び状には
- 2ヶ月に1回、日本人立会いで機材チェックしている
- タンクを貸し出している会社に問い合わせると、似たようなトラブルが起きていたことがわかった
- 客からの指摘によりスタッフミーティングを開き対策を考えた
- タンク会社を変更し、機材チェックを繁忙期は1ヶ月に1回にする
と書かれていましたが、客からの連絡でトラブルが判明し、対応を考える時点で、その会社の悪い体質が見え隠れしています。なによりも、きっと伝えなければ、同じ事故が起こっていたでしょう。そのときは誰かが死んでいたかもしれない。
死にかけて思うこと
ダイビング後、ふといろいろ考えました。
一緒に旅行に行っていた友達が同じ状況だったら冷静に対応できただろうか? 自分は冷静に対応できたかもしれないが、恐怖はあった。もしかしたら、恐怖で体が動かなかったのではないか? 10m満たない浅瀬だったから、レギュレーター交換より、緊急浮上したほうがよかったのか?
すべては結果論でしかなく、間違いないのは海は危険であること。
だから、バディをちゃんと組んだり、アイコンタクトで位置関係を意識したり、忘れれしまいがちな安全対策を改めてちゃんと考えるようしなければならない。だって、楽しい旅行が残念になってしまいますから。きっと、てるみくらぶもシーヴォヤージュも自分たちも、全員が考えた方がいいトラブルだったのだと思います。
でも、あえていうなら、誰が悪いんでしょう?