Hondaの挑戦から感じたビッグデータという名の記憶 #natsumiB1

感想おまちしてます!

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Developers Summit 2013 Summerに行ってきました。今年の春のデブサミには行けなかったのですが、夏サミも同じような雰囲気でとても楽しく過ごせました。今回の目当ては今井武さんの『 ICTでクルマと社会をつなぎ、安全・快適で低炭素なモビリティ社会の実現に向けたHondaの挑戦』です。評判通り、すばらしいセッションでちょっと涙出ました。

カーナビが集めるビッグデータ

今井さんのお話は、「インターナビ」というサービスのお話から始まります。インターナビを簡単に説明すると「車とシステムが双方向に通信するカーナビゲーションシステム」です。

通常、衛生などからデータを受信するのがカーナビですが、インターナビを使うと、車の位置情報、走行速度、急ブレーキをかけた場所・・・などのデータがシステムに集められます。

例えば、急ブレーキが多発する場所情報は、その道路になにかしらの問題がある可能性があります。そういったデータを自治体に提供し、警察などとも相談しながら改善していく・・・という取り組みに、集められたビッグデータが活用されていくわけです。現在は、SAFETY MAPというサービスでデータは公開されています。

震災ビッグデータを活かす

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今井さんのお話でやっぱり心を打たれるのは、3.11という巨大地震でのケースでしょう。上の地図は、インターナビで集められた情報を元に、渋滞といった道路情報をマッピングした「自動車通行実績情報マップ」です(現在は更新が止まっていますのでご注意ください)。

震災直後では、人員や支援物資を送ろうと思ってもどの道路が使えるのかがわからず、支援が遅れてしまう問題があります。通常時、インターナビだと渋滞情報が活用されますが、震災時は「通行できた道」を特定し、地図にマッピングすれば、通行可能な道路がわかるようになります。この取組については、以下の動画が参考になるはずです。

CONNECTING LIFELINES」を見るとわかるように、ある道路をはじめに通行した車のデータがきらめき、その道は白く光り続けます。徐々にデータがたまっていき、道が網目のようにつながり、広がっていくのがよくわかります。そしてなによりも・・・東北の太平洋側の道は暗く閉ざされています。

インターナビのビッグデータは、現在も様々な場所で活用されています。震災時に発生したグリッドロックという超渋滞現象を防ぐために、自治体にその情報を渡し、まちづくりに活かしているそうです。また、逃げ地図というプロジェクトでは、人々の情報をデータ化して避難情報をリッチにしています。

データという記憶

ホンダはHondaLinkというサービスもリリースしています。車の給油情報や走行距離など、

A Life Story Shared with Your Car

家族の中心ともいえる「車」を提供するだけでなく、車を中心とした人生の思い出を綴ってくれる素敵なアプリです。

ここまでくると、最近業界をにぎわしている「ビッグデータ」が、僕にはわからなくなってきました。震災時、情報だったデータは、未来をつくるために現在活かされてます。そして、HondaLinkのように、モノからコトへの広がりが、人々の人生を豊かにしていこうとしています。

最後に、最近話題になっている「Sound of Honda – Ayrton Senna 1989 –」という動画が紹介されました。これは、伝説のF1ドライバーであるアイルトン・セナ氏が、鈴鹿サーキットを走ったときの様子を、当時取得していたテレメトリーデータから再現したものです。

事故で亡くなった後に開催された追悼展示会では、事故当時彼が身に着けていた血のついた靴が展示されていて、子供ながらに本当に残念に思った記憶があります。そのセナが帰ってきました。帰ってきたんです。ただのデータかもしれませんが、僕にとっては大事な記憶なんですよね。

まとめ

資料はまだ公開されてませんが、セッション当時のつぶやきなどはもうまとめられているみたいです。また、春のデブサミ時の資料はSlideshareで公開されてますので参考にどうぞ。

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今井さんのお話は、ビッグデータの事例だけでなく、開発に関わる人間として考えさせられるものがたくさんありました。たくさんの記憶のようなデータが活用され、より良いサービスが生まれ、豊かな人生になっていく。

ホンダのあくなき挑戦にエールを。