
「人がいない」に続いて人気の問題が「忙しい」です。僕はアジャイルコーチとして1on1をたくさんしていますが、忙しい人はたくさんいます。そういった忙しい人は、アジャイル開発のような新しい取り組みはできないと思います。なぜなら、かけるべき時間をかけられないからです。
スクラムイベントにかける時間
スクラムを参考に、スクラムイベントにかける時間を考えてみましょう。イベントにかける時間については、スプリントのサイズが1ヶ月の場合の例がスクラムガイドに言及されています。細かいことを書きたがらないスクラムにしては珍しいです。
これを元に、1週間、2週間、1ヶ月の時間を単純計算してみましょう。実際には、スプリントが半分になればイベントの時間も半分になるわけではなく、ちょっとは少なくなるけどあんまり短くならなかったりします。
- スプリントプランニング
- 1週間スプリント: 最⼤2時間
- 2週間スプリント: 最⼤4時間
- 1ヶ月スプリント: 最⼤8時間
- スプリントレビュー
- 1週間スプリント: 最大1時間
- 2週間スプリント: 最大2時間
- 1ヶ月スプリント: 最大4時間
- ふりかえり
- 1週間スプリント: 最大45分
- 2週間スプリント: 最大1.5時間
- 1ヶ月スプリント: 最⼤3時間
スクラムイベントは削れない
スクラムはシンプルなフレームワークなので、スクラムイベントも最低限のものしかありません。そして、それぞれのイベントには透明性、検査、適応というスクラムの三本柱が突き刺さっているので、何かを減らすとスクラムが崩れてしまう可能性が高まります。
さらに、忙しいなどの理由で、時間をかけるべき部分にかけられない場合も同じです。時間をかければかけるほどいいわけではないので、適切な時間をかけられているかがポイントになります。
もし、忙しくてかけるべき時間が取れない場合は、かけられる時間でなんとかやりくりするよりも、時間を作る対策をはやく考えたほうがいいです。