「締め切り駆動計画」と「やれること駆動計画」を分けて考えよう

アジャイルな見積もりと計画づくりを、従来型の締め切り駆動で考えると、なんだかとっても変な感じになるので注意が必要です。この「なんだかとっても変」な部分を解説します。

締め切り駆動計画とは?

いわゆる「リリース日」があり、その制約が強い場合を指しています。たとえば、「外部の協力会社と合同でプレスを出すのでN月M日リリースははずせない!」といった状況です。

自社でサービス提供と開発を行っている場合は、比較的柔軟にスケジュールを決められますが、上記のような強い期限の制約がでてくることもあります。

そういう場合は、締切駆動で計画を考えるしかなく、この考え方は従来型の開発の計画づくりと似ているので、親近感が湧く人も多いはずです。

  • やることを全部洗い出す
  • 洗い出したものを全部見積もる
  • 見積もりの合計と期限をふまえてスケジュールを立てる
  • 立てたスケジュールをベースに、粛々と開発を進めていく

この方法だと、リリース計画を作ってから、やることリストを作る形になっています

やれること駆動計画とは?

やれること駆動計画では、チームで開発できる量をつかって計画を作ります。こちらはアジャイル開発で馴染み深いベロシティを使ったリリース計画です。

  • やりたいことを見積る
  • 自分たちのやれる量を洗い出す
  • 見積もりの合計をやれる量で分割してスケジュールを立てる
  • やれる量の開発を進めていく

この方法だと、やることリストをを作ってから、リリース計画を立てる形になっています

締め切り駆動とやれること駆動の違い

それぞれの方法は、大切なものが違います。締め切り駆動だと締切で、やれること駆動だと変化への対応が重要です。アジャイル開発は変化への対応を大切にするので、後者を選択するケースが多いです。

締め切り駆動は計画駆動だからゾンビスクラムになってしまうという意見もあるようですが、先にも書いたように状況によって選択肢が変わってくるのが現場なので、大切なものに合わせて選択するのが一番いいと思います。

注意したいのは、これらを切り分けて考えられていないケースです。

締切の制約が弱いのに、従来型の締め切り駆動で開発をすすめると、アジャイル開発ならではの俊敏性が下がります。厳しい締切があるのに、やれること駆動で開発をすすめると、すいません間に合いませんでしたとなりビジネスに悪影響が出ます。

詳しくはUdemyでも解説しているのでよろしければどうぞ。

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