映画『ソラニン』を観て会社を辞めました

アジカンの『ソラニン』が大好きで、ふと「なんでソラニンなんだろ?」と調べてみたら漫画と映画があるとわかり、帰ってアマゾンプライムビデオで『ソラニン』を見てしまい「会社やめよう」となって、先月で会社を辞めました。

藤原大 41歳 厄年。無所属。しばし お暇いただきます。

ふりかえり

「日本一の品質組織を作ろう」と思い立ち、無我夢中で働いた2年間は「楽しい」しかなくて、どんどん空が広がっていくようでした。目指すべき未来に共感して集まってくれた、優秀なメンバーには感謝しかありません。そこまでたどりつけなかったのは、ひとえに僕の力不足です。

正直、自分が作り上げた部署を、自分が一番に去るなんて考えもしませんでした。大きなショックを受けています。でも同時に、まだ心のどこかで、「もっとすごいことできるんじゃないか?」という思いもあるので、立ち上がるんだボクサー。

最後の半年ぐらいは、「マネージャたるもの土日働いてなんぼ」とかいいだすクソマネージャーとの消化試合でした(まぁ、相手からしてみれば僕はクソ部下なのでしょうが)。初体験でしたが、管理や調整をマネジメントと語り、エンジニアをコストとしてカウントする人たちとは、ぜーんぜん話が合わなくて疲弊しました。いつも自分たちのことしか考えておらず、都合の悪いことは言わないですまそうとするので苦手です。

「MTGで発言しないなら出ていけ!」というカルチャーも、「マネージャなんだからMTGに出てください」に変わり、「この会社を紹介したい」と言っていた採用担当も去り、質の高かった全体定例も、「うぇーい」という品のないノリからはじまるチグハグなQ&A大会になり、「もう大企業なんです。嫌なら辞めてください」という謎の逆ギレもあり。

死んだ目をした人たちはこれを成長痛というけれど、結局のところ、本質的な何かを我慢をしながら、仕方なく働くのは不誠実だなと思いました。

本当はエンジニアリングマネージャを辞めたときに辞めようと思ったのですが、僕を心配して声をかけてくれる友人の言葉に支えられていました。本当にありがとうございます。

思ったことが言えずにいるマネージャたちが増え、自分もそうなっていくのは、なんだか体に毒がたまっていくようでした。一緒にがんばれなくて本当に申し訳ない。

そしてたまたま『ソラニン』を見て、目標が見つからない絶望感や、人生は退屈だという本質や、すべてはいつか終わるという事実を感じとり、「あの日はよかった」なんて考えるよりも、未来に進む時がきてしまった。

忘れてはならない。映画『ソラニン』の宮崎あおいさんが、「ただただ」かわいかった。かわいかった(大切なこと)。

次やりたいこと

しばらくは、ウルトラマン大好き息子と地球の平和を守りながら、約18年ぶりのフリーターとして、次の情熱を探そうと思います。

会社の都合に振り回されるのに本当に疲れたので、若きCTOを支えるアジャイルコーチや、思いを持った人財が集まってきたSET & QA組織の立ち上げの手伝いを続けながら、自分の足でよちよち歩く練習をしようとおもいます。「社員よりコミットする業務委託」というキャッチコピーにご興味のある方はぜひご連絡ください。まだすこし時間に余裕があります。

最後に。

人生に不満の無い奴なんていない。でも今日は最高に楽しい

映画『ソラニン』 ビリーのセリフより

夢中になる目標があり、最高に楽しいメンバーと働いた時間は本当に楽しかった。楽しかった! また、そういう場所を作りたい。

またどこかで逢えますよ。きっと。