
最近、よく相談されるので、採用エージェント向けの説明資料のサンプルを作ってみました。こういった情報をベースにエージェントと話すと、よりマッチした人材を紹介してくれるようになる気がします。
なぜこんな資料が必要か?
よく聞くのは、エージェントがヒアリングを実施して、採用すすめている側(以後、クライアント)の要望を聞く形があるとおもいますが、よりクライアント側の意思であったり、採用基準といった具体的なポイントを伝えることで、採用のミスマッチの防止に繋がります。
さらに、エージェントは開発組織やエンジニアについて詳しいとはかぎらないので、この業界や自社の人財をより丁寧に解説すべきです。
僕の場合、昔働いていた企業でこの資料を初めて作ったのですが、そのときは、クライアント側が大きかったので、エージェント数十人集めて、資料をもとに説明会を開き、質疑応答で理解を勧めてもらう方法をとっていました。
では、具体的に資料のコンテンツとその意図を解説していきます。
会社のミッション、採用したいチームのミッション

上記はサンプルとして書いてみた、ヤクルトさんの企業理念です。世界、生命科学、健康・・・と壮大だけど、ヤクルトっぽいのがわかるのがステキ。いつもお腹を守ってくれてありがとう(お腹弱いタイプ)。

上記は前職で考えたチームミッション。品質組織だったので、相反すると言われるスピードと品質の両立をあえて選択。難しい方を選べばそれはチャレンジに繋がります。「すべての人」にはユーザ、エンジニア、関係者全員を含んでいます。
ちなみに、メンバーが自分たちでこれを考えました。
参考: Mercari Automation & QA Group Introduction
追加で会社説明があってもいいかもしれませんが、手っ取り早く自分たちが何者なのかを説明できるミッションをよく使っています。
また、会社の方針をふまえたうえで、自分たちの方針を伝えるのも重要です。会社の方針だとでかずぎますからね。
体制と採用計画

求めていない人を紹介されたり、マッチしない企業を紹介されるのはお互い非効率なので、まず全部でどれだけ。次に何がどれだけ必要なのかを明確に伝えます。
自分たちの現在の体制に対して、採用計画を見せられるなら、それを見せてもいいと思います。
ターゲット層

求める人物像については、どういった会社の人が似ているかを伝えると効果的です。上記は例なので、スタートアップから大企業まで幅広く書きだしてみましたが、どこかにしぼったほうが探しやすいと思います。
そして、強豪になりえそうな企業名を伝えると、欲しい人材がエージェントに伝わりやすく、さらに探しやすくなります。
採用基準

採用基準を話せるなら話したほうが良いです。通しても通しても落ちるのは相手のモチベーションにも影響が出ます。
上記は例として書き出したので、前後の脈略がめちゃくちゃですが、ポイントは以下になります。
- どんな仕事をしてほしいのか、期待値を伝える。守備範囲やそれぞれどういった深さが求められるか、何ができて何ができないか
- 「Appium」や「カメラアプリ」のようにマニアックな技術やプロダクトで対象を選ぶのも手です。「それが使える = スマホアプリのテスト経験がある」であったり、「自社もカメラアプリなので闇やコツも知ってそう」と判断できます。あとは技術試験でその深さを測ればクロスチェックになります
- プログラミング経験年数って全然意味ないよねに書いたのですが、経験年数でしぼるなら、「ネット系サービス企業3年」のように、どんな企業や開発環境で働いてきたのかを書くと良いかもしれません。とくに、受け身な開発環境だと、即戦力として自走するエンジニアを見つけるのは難しいかも
われわれの魅力

これは尊敬する元同僚がやっていて、すぐにぱくったネタですが、自分のチームメンバーに、自分の環境の魅力を書き出してもらい、それを相手に伝えるのはとてもいい手です。実際に働いている人の価値観が伝わります。
もっというと、これがでてこないなら、採用の前にやるべきことがあるはずです。
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スライドも上げておきました。