ECのことがわかった気になる15冊をまとめてみた

友人の@nohdomiさんが「ECのことがわかった気になる10冊(をこれから選ぶ)」という面白いエントリーを書かれていたので、紹介されていた本や気になっていた本を読んで感想をまとめてみました。仕事柄、ECにどっぷり関わってますが、これを読めばECがわかった気になるかもかも。

まずはネットショップの運営や構築について。

売れるネットショップ開業・運営

売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則。

ECでショップを開く場合のノウハウが詰まった良書でした。さすがに実際に経験してきたことをまとめており、そのネタを持ってコンサルをされている方が著者なので、とても現場感があり参考になります。

リンク: 売れるネットショップ開業・運営 eコマース担当者・店長が身につけておくべき新・100の法則

ネットショップ開業・運営 完全ガイド

ネットショップ開業・運営 完全ガイド

ネットショップに関連する初期作業から運用作業まで、丁寧にまとめられているので一連の流れを勉強するにはとても良かったです。それぞれを掘り下げて学ぶ前に読む入門書。

リンク: ネットショップ開業・運営 完全ガイド

オープンソースECサイト構築ソフトEC-CUBE公式ガイドブック

オープンソースECサイト構築ソフトEC-CUBE公式ガイドブック【最新Ver2.13対応】

オープンソースECシステムのガイドブックなのでざっくりした説明。ただ、システム面を考えた場合、どんな機能が必要なのか? 要件がまとまってわかるのでとてもおもしろかった。まぁ、ECをイチから作るってなかなかないでしょうけど。

リンク: オープンソースECサイト構築ソフトEC-CUBE公式ガイドブック

SEがはじめて学ぶ在庫管理

SEがはじめて学ぶ在庫管理

在庫管理システムといっても、その中には販売管理、購買管理、生産管理、会計処理、原価計算・・・といろいろつまっていて、その全体像と詳細が業務知識レベルでよくわかります。

ただ、一からECのバックエンドを作ることはそんなにない気がするので、既存の仕組みの理解がこの書籍のメインになるのかしらん。

リンク: SEがはじめて学ぶ在庫管理

はじめての流通

はじめての流通 (有斐閣ストゥディア)

商業学部の教科書として使われているそうなので、流通のおおまかな流れや仕組みを理解するにはちょうどいい本です。ECのシステムで流通システムまで作りこんでいくケースがそれほどあるとはおもえないので、ECを理解するレベルであれば、僕にはこの本で十分に思えます。

リンク: はじめての流通

良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方

良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方

「利用規約なんて読み飛ばしてるぜ-」という方も多いでしょうが(私もそう!)、サービスを使うためのガイドラインなので、利用規約には企業のユーザに対する姿勢が詰まっています。

サービス開発にかかわる人なら、一度は読んでおきたい良書でした。

リンク: 良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方

景品表示法〔第4版〕

景品表示法〔第4版〕

「新商品という言いまわしは、発売後6カ月まで」といったルールを確認できます。景品法はECがとても影響を受ける法律なので、どんなものがあるのかは一度目を通しておくのが良いと思います。

リンク: 景品表示法〔第4版〕

つづいて、どうやって売るか? 購入ボタンをクリックさせるか? 小売りを学ぶ系。

ショッパー・マーケティング

ショッパー・マーケティング

ショッパー(買い物客)に対して売れる売り場を作るための事例や情報が満載の書籍。スーパーマーケットのレイアウトなど、実社会の事例が多いんですが、Webでも同様に考えられるネタもたくさんあるので、UXレベルの勉強になりました。

リンク: ショッパー・マーケティング

「買う」と決める瞬間

「買う」と決める瞬間

まとめ買いもあれば急ぎ買いするお客さんもいます。まとめがいユーザはゆっくり売り場をまわるので、ユーザの視線は水平に動きます。急ぎ客の場合は、急いで売り場をさがしたくて、垂直方向の目立つポップがうれしい。単位時間の購入単価も異なるし・・・といった買い物客の行動学を学べるいい本でした。

リンク: 「買う」と決める瞬間

商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる

商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる

ECにおける買い物客の流れとしては、「訪れる > 探す > 見つける > 買う」でしょうか。どちらかというとユーザが「見つける」流れですが、コンテンツマーケティングだと、「見つけてもらう」を狙っている点が面白いです。

またきたくなるようなコンテンツを配信してビジネスに繋げていく・・・。最近流行りのマーケティング手法の勉強としてとてもいい本でした。

リンク: 商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みをつくる

セブン‐イレブンの16歳からの経営学

セブン‐イレブンの16歳からの経営学 (宝島社文庫 604)

セブンイレブン創業者の金言集。セブンでバイトしていて発注管理もしたことがあるので、バイト経験者にとっては、あるあるネタが詰まってます。例えば右手の人が多いから目線から少し下の右手が売れたり、新製品はスタートダッシュが重要だったり。

「モノを売る」経験をしたいなら、セブンはとっても勉強になるバイト先です。

リンク: まんがでわかるセブン‐イレブンの16歳からの経営学

売る力 心をつかむ仕事術

売る力 心をつかむ仕事術 (文春新書 939)

『16歳からの経営学』とかぶる部分はありますが、著者がさまざまな人との対談で学んだことが書かれているので、秋元康さん、Francfranc社長、他者とのコラボ商品開発秘話など、一粒で二度おいしい本でした。

リンク: 売る力 心をつかむ仕事術 (文春新書 939)

つづいて、有名EC企業のスタートアップ物語など読み物系。

ザッポス伝説

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

ユーザを大切にする信念を持ったZapposの事例。Zapposのカスタマーセンターに相談すると、商品に関係ないところでも丁寧に答えてくれる・・・という事例もあるぐらいの徹底力が参考になります。

ただ、Zapposが成長するまでのTonyさんの行動がセレブ過ぎてはっちゃけているので、途中からユーザへの思いが重すぎてドン引きしました。。。

リンク: 顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

GILT ITとファッションで世界を変える私たちの起業ストーリー

GILT(ギルト)

高級ブランドのサンプル品を扱うEC「GILT」のサクセス・ストーリー。スタートアップ読み物としての面白さとは別に、企業が成長するにつれて学んでいく必要のあることがチェックリストとしてまとまっていてとても勉強になった。とくに、優秀なエンジニアを採用するためのチェックリストは必見。

リンク: GILT(ギルト) ITとファッションで世界を変える私たちの起業ストーリー

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

「Amazonは小売りなのか?」は別で議論があるかもしれませんが、ECをやるうえで最強企業であるAmazonの歴史を学ぶなら、この本がオススメです。ジェフ・ベゾスさん公認で情報をまとめているので、他の本のように「人に聞いた話」や「Webに落ちてた話」でもなさそう。

Amazonは、必要なものができたら優秀な人を集めて(引っこ抜いて)つくり上げる。生え抜きががんばってる企業じゃないんだなぁとはじめて知りました。

リンク: ジェフ・ベゾス 果てなき野望

個人的には参考にならなかった本

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