2014年に読んだ113冊の中から選ばれた星5つのスゴいベスト本

今年も残すところわずかとなったので、今年読んだ本を調べてみました。今年は113冊本を読めたみたいです。今日はそんな中から、思い出に残った本を10冊紹介させていただこうと思います。

太公望 – 宮城谷昌光

太公望〈上〉 (文春文庫)

宮城谷さんの歴史小説はどれも生者必滅の理を感じさせられる内容で、国家レベルの物語でありながら、人とは何か? 人が集まり織りなす組織とは何か? を考えてしまいます。

宮城谷さんの小説だと、たくさんの国がしのぎを削った春秋戦国時代がすごく好きなのですが、この『太公望』では、伝説とも言える人物の英雄伝を楽しむことができ、それだけでなく強国商(殷)の滅亡という激動の歴史を体感できます。

そして、そのラストに向けての物語がは、太公望が幼少過ごした草原を抜ける風のごときすがすがしさがあります。

「社員を大切にする会社」の人事評価 – 高橋恭介

「社員を大切にする会社」の人事評価

組織を運営する上で、人の配置や評価や育成などは大切な仕事です。僕のいるIT系の業界だと、人事部に寄る定期異動とかはあまりメジャーではないのですが、組織でどのように評価されているかの勉強にはなるんじゃないかと思います。

「そもそも人事とはなにか?」「評価とはどういうルールなのか?」「どうすれば成長できるのか?」などなど、特に部下を持ったときに、読んでおきたい一冊だと思います。

知られざる職種 アグリゲーター5年後に主役になる働き方

アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方

「年功序列、終身雇用の時代は終わった」と言われはじめて久しいです。そんな中でも古くからある某大手企業の友人の話を聞いていると、そんな危機感は微塵も感じられず。どちらが正しいかはわかりませんが、実際に働いていて「働き方が変わっていく」予感を強く感じます。

この『アグリゲーター』では、組織のとらわれず必要な人材を巻き込みながら仕事を実現していく遠くない未来が絵が書かれています。さて、そういう時代に僕は生き残れるのだろうか? 僕は誰かに価値を提供できるのだろうか?

組織だけでなく、個人として自分を見直すきっかけになった一冊です。

死ぬことと見つけたり – 隆慶一郎

死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫)

隆さんの未完の書です。まじで先が読みたい! 武士のすさまじい生き様が描かれた小説ですが、登場人物の超人性がすさまじく、武士大好き、戦国時代大好き、歴史大好き、ジョジョの奇妙な冒険大好きな人なら絶対好きになる小説だと思います。

覚悟はいいか? 俺はできている!

モテキ – 久保ミツロウ

モテキ コミック 1-5巻セット (イブニングKC)

同年代のヤローにはぜひ見てほしいマンガです(映画も最高)。どこにそこまで惹かれたかというと、彼女ができるときのドキドキ感とか、別れるときの残念感とか、「ミツロウ先生! この人すごくわかってる!」と頷きざるをえないことが多々あります。

読み終わった後は、なんかとっても甘酸っぱく、しょっぱい気持ちが胸の中に広がりました。もう結婚しちゃったけど、恋っていいなー。

1日1分レッスン!新TOEIC TEST千本ノック! – 中村澄子

1日1分レッスン! 新TOEIC TEST千本ノック! 7 (祥伝社黄金文庫)

今年は育休をとったので、時間を確保して英語の勉強をしました。結果、TOEICは845点をとれたんですが、その中でも中村澄子さんの『1日1分レッスン!新TOEIC TEST千本ノック!』はダントツに役だった気がしています。

やっぱり一問一答だと通勤時などのスキマ時間に気軽に読めますし、内容や説明が的をえていて、得点アップにすぐつながりました。何人かの友人にも進めましたが、ちらほら「100点アップした!」とか聞いています。

ツイッター創業物語

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り

「Twitter」というとんでもないサービスを作ってしまった人たちの創業物語。本当に金、名誉、友情、裏切り、なんでもありのドロドロ物語です。そういった内情も面白いんですが、それよりもこういった化け物サービスを作ってしまった人たちの苦悩は、(まぁほとんど経験することはないでしょうけど)とても共感が持てます。

ニュースでもTwitterの株価が話題になったり「評価額が高すぎる」「マネタイズの課題を克服出来ていない」とかなんとかありますけど、まだ誰もTwitterの真の力を想像できてないんじゃないかなぁと思うのですよ。それぐらいわけわかんないサービス。

村上海賊の娘 – 和田竜

村上海賊の娘 下巻

和田竜さんの小説は『のぼうの城』でもそうだったんですが、戦闘の描写がめちゃくちゃ面白い。この『村上海賊の娘』に関しては、上巻はちょっぴりあくびがでそうな内容だったのが、下巻の木津川合戦で一気に爆発した感じがしました。

300pに及ぶ戦闘描写に引き込まれ、読み進めるたびに臨場感、緊張感が高まり、読み終えた後にドッと疲れてしまうぐらいのレベル。ひさびさに読み終えて寂しくなった本でした。

望郷 – 湊かなえ

望郷

湊さんの本は、心に「グサッ!」と何かを残していくので、ビビりながらいつも読んでいます。この『望郷』は、瀬戸内海の小さな嶋を舞台に、その故郷を思う人達が織りなす人間模様が描かれています。

雰囲気は吉田修一さんの『悪人』に似ていて、救いようがない感もあります。そして閉鎖的な「島」という存在が、窮屈な感覚を見事に生み出しています。読むだけで息がしにくくなる感じ。

嫌われる勇気

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

今年ナンバーワンは間違いなくこの『嫌われる勇気』でした。あとがきを読んで泣いたのは初めてかもしれません。この本は、この人だったのかと。

対話式で書かれた哲学の本なのでちょっと読みにくいかもしれませんが、あつかっているテーマが「人間関係」という身近なものなので、だんだん物語に引きこまれていくはずです。すばらしい本だったのでいろんな人に進めましたが、いとこがこんな感想を言ってました。

自分がわかってないことの答えをこの人は持ってることが悔しい。自分がバカなんかもしれんけど、よくわからないところもあって、それをちゃんとわかりたいからもっかい読んでまう。

まさにそういう本。僕にとっては、人生を変えるレベルの本でした。

良いお年を

読書ログはブクログにつけていますが、一年の最後に見なおしてみると、いろいろ思い出せて面白いですね。さて、来年はどんな本に出会うんだろう?

おそらく、年内最後の投稿になると思いますので、みなさま、良いお年を。星の数あるサイトの中から、僕のブログに来てくれてありがとう。