「娘よ、保険の本を13冊読んでわかったことを書いておくぞ」で書いた必要保障額について聞かれたので、僕が一番使いやすかったDIY生命さんの組み立てナビ(現ネオファースト生命)の使い方を書いてみます。細かい設定ができるので、実際に自分に必要な額がわかりやすく、納得感があるのがオススメです。
必要保障額のカラクリ
必要保障額というのは簡単に説明すると、自分に万が一のことがあったときに「生きていたら稼いでいたであろう額」から「これから必要になるであろう額」を引いた「足りないであろうお金」を指しています。
ほとんどの保険会社のページには、必要保障額を計算できるページがあります。しかし、自分の計算があっているかを調べるために、条件をほぼ同じにして複数のページで調べてみたところ、面白いことに全部違った結果になったのです(金額に大きな幅がでることもあり)。
特に「漢字生保」と呼ばれる老舗の会社は、保障額をえらく高く見積もってくれる印象があります。まさか「人生をサポート」とかうたってる有名生保が高い値段を出してお客さんをびびらせるとは思えないですが。
そこで細かく設定できる必要保障額のページが必要になって、みつけたのがDIY生命の組み立てナビでした。
実際に使ってみましょう
ここから先は実際に使いながら必要保障額を調べてみましょう。今回は年収450万円(平均らしい)の子どもが一人いる夫婦でシミュレーションしてみます。
まずは旦那さんの情報を入力します。家賃は10万としています。
次に奥さんの情報を入力。一番下にある「あなたが亡くなった場合、配偶者の方の就労状況は変わりますか?」という質問はとても重要です。今回は「何かあったときに奥さんが子育てに専念できる」という条件とするため、「専業主婦」、「現在と変わらない」としています。
最後に子どもの情報です。大学までの学費の平均を調べてみると、大学が私立文系で1,300万ぐらい、私立理系で1,500万とでてきたので、文系理系どちらでも選べるように、教育費が1,500万ぐらいになる上記の選択にしています。
これで入力は終わりです。さて結果はいかに?
結果は高く見積もられるのでビビらないでOK
今回の結果はこちら。必要額7,500万とでました。普通に考えると「そんなに必要なのか・・・」と思ってしまいますね。保険の見直しショップもこの手口で金額を上げてきます。でもここからが本番です。さらに細かい設定をして現実にあった金額を探してみます。
まずは「収入・資産の内約・詳細設定」をします。貯金があるならここで入力しましょう。仮に医療保険の必要がなくなるレベルの300万円に設定しておきます。
なぜ300万円を「医療保険がいらないレベルの貯蓄」としているかというと、病気による一時金が支払われる保険のなかで一番大きい金額が300万円だったからです。病気の場合、急な出費や生活費を考えると3ヶ月分の給料〜300万円ぐらいの貯蓄があれば、医療保険の必要はないかと考えました。
次に、一度必要保障額に反映して、「支出の内約・詳細設定」にうつります。
ここで高く見積もられる原因が判明します。「家族の生活をどこまで保証するか」が57年(妻86歳、子ども57歳)になってるから高くなってしまうのです。普通に考えればちょっと長く保証し過ぎだと思います。子どもは成人したら働けるわけですしね。
ちなみに話を聞いてくれない二俣川の保険見直し損保だとこの保証期間を設定できないと言われました。逆にほけんの窓口は結構細かく設定できるみたいですが、設定が多すぎてわかりにくかったです。
そこで保障の年齢を「子どもが成人するまで」にします。大学卒業までストレートで行けば22年ぐらいで(多分)働き始めているはずです。また「葬式のお金」や「気持ちのお金」は、今考えることでもないので設定しなくていいと思います。一旦、これで保障額を見てみましょう。
あなたに本当に必要なお金とは?
だいぶ現実感のある保障額になってきました。保障額3,800万はかなり高めの見積もりとなり保険料も高くなってしまいます(とはいってもライフネットで月3,780円〜ですが)。
必要保障額についてはライフネット生命の説明がざっくりわかりやすく、「年収×3年+教育費」となってるのでこちらを目安に今回出た額を比較してみてもいいと思います。
まとめ
さらに現実的に計算したいなら収入の詳細画面にある「配偶者の収入」を変更するといいと思います。今回の場合、奥さんは29歳です。まだ若いので仕事を探したり、再婚する可能性もあります。
仮に月5万のパートに出るだけでも22年で1,320万稼ぐことができます。そうすると必要保障額は3,810万円ー1,320万円=2,490万円です。この額ならライフネットで月2,572円〜。月1,208円安くなるということは、保険期間10年で計算すると144,960円安く抑えられます。
奨学金を使うなら教育費も抑えることができます(奨学金制度はよりよい制度のために今後見直されそうですし)。実家に移り住めるなら家賃も減るでしょう。万が一のときにどういう生活をしたいか。今の生活を続けたいのか、それとも生活レベルを抑えてやりくりできるのか。
求めるものは人それぞれ。あとはどういうイメージを持ち、どういう判断をしたいかが大切なのかと。