この講座では「制御」にあるコマンドをおぼえていきます。スクリプトをいろいろな動きにするためには、「制御」をうまくつかう必要があるのです。
コマンドをくりかえすことを「ループする」ともいいます。
きめた数だけくりかえす

スペックは以下です。プロジェクト名は「きめた数だけくりかえす」です。
- 変数「びょうすう」をつくります。はじめの「びょうすう」は1です。
- 5回くりかえすループをつくってください。
- ループのなかで、「びょうすう」をネコが考えます。
- ループのなかで、「びょうすう」を1ずつふやしてください。
まずは、自分で考えて、スクリプトをつくってみましょう。

これまでにもループはつくってきたので、かんたんですね。「制御」にある「5 回繰り返す」コマンドをつかえば、かんたんにできます。
変数がある数字になるまでくりかえす

スペックは以下です。プロジェクト名は「変数がある数字になるまでくりかえす」です。
- 変数「びょうすう」をつくります。はじめの「びょうすう」は1です。
- 「びょうすう」が「5」になるまでくりかえすループをつくってください。
- ループのなかで、「びょうすう」をネコが考えます。
- ループのなかで、「びょうすう」を1ずつふやしてください。
まずは、自分で考えて、スクリプトをつくってみましょう。

ここでは、とある変数 が、とある数字になるまでくりかえすループをつくります。こういうときは、「制御」にある「 まで繰り返す」コマンドをつかいます。そして、「演算」にある「 = 」に「びょうすう」をはめこんで、「びょうすう = 5 」をつくり「びょうすう = 5 まで繰り返す」をつくります。
このように、「 まで繰り返す」をつかえば、「変数がある数字になったとき」のような、とある条件までループすることができます。

では、実行してみましょう。ネコはさいごになんというでしょうか? そして、「びょうすう」はなにになっているでしょうか?
あれあれ? さっきの「5回繰り返す」ループでは、ネコはさいごに「5」といいました。しかし、今回は「びょうすう = 5 まで繰り返す」ので、「びょうすう」が「5」になると、ループをおわります。よって、ネコは「4」までしかいいません。
このように、ループをつかうときは、「何回動かしたいか?」を考えてつかう必要があります。そうしないと、「ほんとうは5回動かしたいのに、4回しか動いてくれない」といったバグをつくってしまいます。
リストの長さだけくりかえす

スペックは以下です。プロジェクト名は「リストの長さだけくりかえす」です。
- リスト「いっしゅうかん」をつくります。このリストには「げつようび」から「にちようび」までの文字データがはいっています。
- 変数「いまのばしょ」をつくります。はじめのは「1」です。
- 「いっしゅうかん」のせんとうからさいごまでくりかえすループをつくってください。
- ループのなかで、「いっしゅうかん」の「いまのばしょ」番目のデータをネコが考えます。
- ループのなかで、「いまのばしょ」を1ずつふやしてください。
まずは、自分で考えて、スクリプトをつくってみましょう。

まず、リストと変数を初期化します。
そして、「制御」にある「 回繰り返す」コマンドをつかいます。リストの長さは「いっしゅうかんの長さ」でわかるので、それをはめこみ「いっしゅうかんの長さ 回繰り返す」ループをつくります。
リストをせんとうからさいごまで順番にたどっていくときは、「リストの長さ」をつかい、「いまいるばしょ」をインデックスしてつかうと便利です。
ずっとくりかえす

スペックは以下です。プロジェクト名は「ずっとくりかえす」です。
- 変数「びょうすう」をつくります。はじめの「びょうすう」は1です。
- ずっとくりかえすループをつくってください。
- ループのなかで、「びょうすう」をネコが考えます。
- ループのなかで、「びょうすう」を1ずつふやしてください。
まずは、自分で考えて、スクリプトをつくってみましょう。

これもかんたんですね。「制御」のなかにある「ずっと」コマンドをつかうだけです。
変数がある数字になったらくりかえしをおわる

スペックは以下です。プロジェクト名は「変数がある数字になったらくりかえしをおわる」です。
- 変数「びょうすう」をつくります。はじめの「びょうすう」は1です。
- ずっとくりかえすループをつくってください。
- ループのなかで、「びょうすう」をネコが考えます。
- ループのかなで、「びょうすう」を1ずつふやしてください。
- ループのなかで、「びょうすう」が5になったら、ネコが「おわり」といいます。おわりになったらループをとめます。
まずは、自分で考えて、スクリプトをつくってみましょう。

これも「制御」にある「ずっと」コマンドをつかいます。ポイントは、「変数びょうすうが5になったら~」ですね。こういうときは、おなじく「制御」にある「もし ~ なら」をつかいます。この「もし~なら」コマンドをつかうと、「変数がある数字になったとき」を、スクリプトがわかるようになります。この「もし~なら」コマンドはつぎの講座でくわしく勉強します。
今回は、上でもつくったように「演算」にある「 = 」をつかって、「もし びょうすう = 5 なら」をつくっています。これで、「びょうすう」が「5」になったら「おわり と 1秒言う」になり、「制御」にある「すべてを止める」で、スクリプトがとまります。
このように、ずっと動いているループからぬけだすことを「ループをぬける」といいます。
れんしゅうもんだい1: 10びょうチャレンジ
このれんしゅうもんだいでは、スタートして10秒たったら、ネコが「10秒だよ!」というスクリプトをつくります。みんなは、ちょうど10秒をかぞえられるかな?
スペックは以下です。プロジェクト名は「10びょうチャレンジ」です。
- はじめに、ネコが「3」、「2」、「1」、「スタート!」とじゅんばんにいいます。
- ループと変数「びょうすう」をつかって、10秒かぞえます。
- 10秒になると、ネコが「10秒だよ!」といって、スクリプトがとまります。
答えは ↓ にあるけど、まずはみないで自分でつくってみよう!
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れんしゅうもんだい1: 答え

まず、「ずっと」をつかってつくってみましょう。「3」「2」「1」「スタート!」とカウントダウンしてから、「ずっと」ループの中で、「1秒待つ」と「びょうすう を 1 ずつ変える」をつかって、10秒かぞえましょう。
つぎに、10秒たったときの処理をつくります。「もし びょうすう = 10 なら」をおいて、そのなかに、「10秒だよ! と 5 秒言う」と「すべてを止める」をおきます。10秒になったことがよくわかるように、ここでは「10秒だよ!」を「5秒」いっています。

つぎに、ちがったループをつかって、おなじスペックをプログラミングしてみましょう。上の図では、「10 回繰り返す」をつかっていますね。10回ちょうどでループがおわるので、「すべてを止める」がいりません。ちょっとループがみじかくなって、みやすくなりましたね。

さらに、「~ まで繰り返す」をつかうとこうなります。「10回繰り返す」ときとおなじ長さのスクリプトができました。どちらも「もし ~ なら」をつかわないので、シンプルでわかりやすいですね。
れんしゅうもんだい2: ~までまつ さくせいちゅう
れんしゅうもんだい2: 答え さくせいちゅう
とくべつもんだい1: ラッキーセブンをさがせ!

数字がリストに100こならんでいます。数字は「0~9」のどれかです。なにがどこにあるかはわかりません。ならんだ数字のリストから、ネコはラッキーセブンをみつけます。スペックは以下になります。プロジェクト名は「ラッキーセブンをさがせ!」です。
- リスト「たくさんの数字」をつくります。「たくさんの数字」のなかには、100この「0~9」のどれかの数字をいれて初期化してください。
- 「たくさんの数字」がじゅんびできたら、ネコは「ラッキーセブンをさがせ!」と言います。
- 「たくさんの数字」を、じゅんばんにしらべて、「7」があったら、ネコが「ラッキーセブン!」といいます。そして、ネコはつぎのコスチュームにきがえます。
- しらべおわったら、さいごにみつけた7の数を言います。4つみつけたときは、「ラッキーセブンは 4 つあったよ!」と言います。
ヒント: みつけた7の数をおぼえる変数「7のかず」がひつようです。
とくべつもんだいの答えは「とくべつもんだい1: ラッキーセブンをさがせ!」で100円で販売しています。ページの下にある「購入して続きをみる」へすすんでください。購入方法はこちらを参考にどうぞ。答えには、とくべつじょうほう(あたらしいコマンドや、ちょっとした技など)も書いています。
この講座で学んだこと
- コマンドをくりかえすことを「ループする」といいます。
- ずっと動いているループをとちゅうでぬけだすことを「ループをぬける」といいます。
- くふうすれば、スクリプトはみじかくなります。みじかいスクリプトはよみやすいので、かっこいいプログラムです。
くりかえしはコンピューターが得意な仕事です。くりかえす回数に注意してつかいましょう。
- 今回つくったプロジェクトは以下にあります。
- いろいろくりかえし: https://scratch.mit.edu/projects/119138819/
- 10びょうチャレンジ: https://scratch.mit.edu/projects/119044597/
- つぎの講座は「もしもをつかってみよう」です。
- まえの講座は「変数をつかってみよう」でした。
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