雨が愛される島「屋久島」へ行ってきた

死ぬまでにやりたいことのひとつである屋久島縄文杉に会いに行った。2泊3日の短い時間ではもちろん島の全てなんてわからないんだけど、「考える」や「感じる」という時間の旅だった。

鹿児島へ

この旅は2泊3日。初日はギリギリまで鹿児島で遊ぶことにした。まずは昼ごはんに鹿児島のご当地ラーメンへ。グルメ担当の後輩の情報により南香ラーメンさんを訪れる。

僕は博多豚骨の細麺があまり好きではないのだけれど(太麺の家系ラーメン最高!)、このお店は細麺ではなく、豚骨スープも匂いのない澄んだ「いつまでも飲めるやん!」なスープ。焦がしネギにニラが散られていて、ランチの餃子はなんと160円!開店後はすぐに席が埋まるよいお店でした。

上から見えるとシロクマに見えるからしろくまなんだって

お腹が一杯になったらデザートですよね。鹿児島のデザートといえばしろくま!天文館にある本店でおいしくいただきました。アイスのしろくましか知らなかったけど、ぜんぜん違う味と具でびっくりした。

デザインすてき
なぜそこに穴を

時間もあるし商店街をぶらつきながら、やっぱり西郷どんよね!と銅像を眺め、いざ屋久島へ。

はじめてみた桜島は雄大

行きはのんびり高速船を選び、桜島が見える待合室で、羽田で乗り遅れた後輩を待つ。彼はなんとか出港5分前に到着したのでとりあえず肩パンチ。やっと揃ったメンバーで船に揺られ、種子島をチラ見して屋久島に到着した。

とにかく料理が美味しかった。

宿は旅人の宿「まんまる」さん。離島でありながら凝りに凝った懐石風夕食が最高すぎて、ガイドさんから「屋久島の印象はどうでしたか?」と聞かれて、「ご飯が美味しいです」と答えるくらい美味しかった。

しかも、四人入れる大浴場があるので、登山後は湯船で一息できる。優しそうな女将さん、やんちゃそうな大将、やさしそうな息子夫婦?がきりもみする、親切で素敵な宿だった。

大体のものが揃うスーパー。宿から徒歩五分の距離。
キャッシュレスOK。

翌日は縄文杉のため3時起きなので、買い出しに行って、お酒は控えて早寝早起き。そう考えると、屋久島での旅行者は、みんな早くに出ていき夜ご飯まで帰ってこない。さらに早寝だから、宿の運営が楽ちんかもなぁ。

いよいよ縄文杉へ。ブレイクダンスができるガイドの安井さんはとても親切で、最後まで楽しく過ごさせてもらえた。

出発地の駐車場。ここでバスチケットを購入して専用バスで登山口に向かう。
登山口。10月だと暗かったが、歩きだしたらすぐ明るくなったのでライト使わず。

縄文杉へは長いトロッコ道を抜け、少し険しい山道に入るコース。トロッコ道は単調で辛く、山道は山道の辛さ。それらを超えなければラスボスに会えないから、みんな必死にがんばるのだろう。

合法的に線路を歩けるのがトロッコ道のもうひとつの魅力。枕木のそばには将来の屋久杉も生えている。
人手でけずったというトンネル
屋久島は岩の島。だから土がほとんどない。

屋久島は、地元の人も「天気予報なんてあってないようなもん」と言い切る雨の島。でも、晴れ男3人チームの影響かずっと晴れ間で、日がさす場所は熱くてたまらんぐらいの温度。天気予報には「夏日」と書出ていて、運良く最高のコンディションだった。

Go Proの広角度合いがよく分かる写真。
太陽光を得るためにぐにゃぐにゃ伸びるのが屋久島の杉の特徴。

ガイド含む7名のツアーは、おひとり、ご高齢の関西のおばちゃんがいたけど、11時間の行程をなんとか全員やりきれた。3人が期待した本田翼さんはいなかった

仲間はみんな(僕も含めて)、長い工程だから体調管理とか緊張が続いていたけど、たくさんくだらない話とともに、たくさん歩いた。

トロッコ道の終わり。ここでトイレも終わり。
登山道はじめは傾斜が強い。
屋久杉は縦に長いので、パノラマで下から上に撮るテクニックが人気とのこと。
ウィルソン株。人気の写真スポット。
水場はいくつかあるので、ペットボトル1本あれば問題ない。
映画『いま、会いにゆきます』の撮影スポット。
この札が50枚あって50まで来たら縄文杉となる。
シシ神様的な雰囲気。

縄文杉の前には展望デッキがあって、疲れた体でそこを登ると目の前に現れてくる。それを見たときは流石に体が震えた。

ドローンならではの写真。

最後は開けた場所で、後輩が飛ばすドローンに驚愕した。高性能なドローンは見えなくなるまで飛んでいっちゃう。

宿に帰って地元の焼酎を楽しみながら、美味しいご飯を食べておやすみなさい。

翌日は朝5時半起きして白谷雲水峡の半日コースへ。ここは昔「もののけの森」と呼ばれた苔むす森。

あいにくの小雨だったけど、屋久島ではこれが普通であり、ベストコンディションだ。なぜなら、10月でも気温は高く、半袖サンダルで歩ける島。

自然のモイスチャー成分たっぷりで、日向は暑いけど木陰は涼しい風が吹いて快適。雨も天然のミストと考えれば、心地よいものだった。

終わったら温泉に入って、空港の食堂でトビウオをつまみに地元の有名焼酎「愛子」をちびちびやりながら雑談。この何気ない時間が本当に楽しいのが旅だと思う。

装備と日程

縄文杉の装備はこんな感じ。10月でも暑いのでジャージ上下で中を気温に合わせるのが良さそう。荷物になるので、レンタルしてもよさそう。携帯トイレは使う人少ないそうなので、緊急時を考えて団体でいくつかあればよさそう。

  • トレッキングシューズ
  • レインウェア上下
  • 薄手の速乾性素材のパンツ
  • 速乾性素材のTシャツ
  • モンベルの腹巻き
  • グローブ(使わなかったけど体力に自信がないならあるとよし。トレッキングポールでもいいけど)
  • 帽子
  • ヘッドランプ(すぐ明るくなったので使わなかった)
  • 行動食(アメ、チョコボール、アポロ、ブラックサンダー)
  • 弁当(朝昼2食。宿で頼める)

白谷雲水峡は出発時間が遅いので、ヘッドランプいらず。雨が振りやすいのでレインウェアは必須。レインウェアは蒸し暑くなるので、中はTシャツとか軽装が吉。

ツアーはこちらの「世界遺産・屋久島 3日間|H.I.S.エコツアー」。

日程は2泊3日で見どころは十分まわれる。初日鹿児島観光、帰りは遅めにして空港と温泉でのんびりは結構、いいスケジュールだった。とくに日帰り温泉が飛行場から歩ける距離にあるのがすばらしい。

交通については、行きは羽田から飛行機で鹿児島。フェリーで屋久島。帰りは疲れてるのを見越して、全て飛行機にした。

ガイドさんが「屋久島は縄文杉だけが有名だから、みんなそれを見に一回来たらもう来ない」と言っていた。

でも、屋久島の魅力はもっともっとたくさんあって、「また来てね」と言ってくれる島の人たちがたくさんいて、「また来たいね」と話す僕らのような人たちもたくさんいるのだ。