
少し前に面接官としての経験をまとめたのですが、今度は、応募者の立場から、面接時の質問例を考えてみます。逆に言うと、面接する側はこれらの質問に答えられるべきだと思うのです。
自社をどう思っているか?
どの会社もそうですが、採用ページにはいいことしか書いてなくて、中にはぜんぜんうまくいかなかった闇プロジェクトを、さも成功したかのように紹介するケースもあるそうです。おっかない。だから、採用ページだけでなく、最近出したサービスやプレスをチェックしておくとよいと思います。
僕は最近、競合企業を調べるときに、IR情報も見るようになりました。数値ももちろん面白いですが、未来あるプレゼンがされているか? 動画があるなら社長がどういう態度で話しているか? を見ています。発信するならわくわくする情報を期待するもの。最近だとmineoの資料はとても良かったです。
https://daipresents.wordpress.com/2016/%EF%BB%BFmineo-service/
これらをベースに、面接官から見た自社のイメージを聞いてみると、自分のイメージとの差分がよくわかるとおもいます。少なくとも、自社の良さを語れない人がでてくる会社はダメです。
技術に対してどう考えているか?
CTOや、いないなら現場のエンジニアリードぐらいには、技術に対する姿勢を聞いておくべきだと思います。逆に、経営陣と話せるなら、非エンジニア側の意見も重要です。
僕はCTOのいる会社で働いたことがないのですが、技術トップが、技術に対する明確な姿勢がない場合、そのエンジニア組織は「エンジニア = 人月でしかない」になりがち。トップだけの問題ではないですが、権力を持つ人間がしょぼいと、組織全体もしょぼくなると思います。
ビジネスと技術の両輪を回すためにどう行動しているか? ビジネスのビジョンをどううけとめていて、技術側としてどう答えていくのか? ビジネス側からの技術に対する信頼はあるのか? どういった技術組織にしたいのか?
最終的に「利益がすべてをうるおす」としても、「ビジネス側の要件に応えるのが仕事」の下請け開発部隊より、パートナーとしてのエンジニア組織のほうがやりがいがあります。どっちかといわれれば後者のほうがいい気がするので、正解は後者だと思うんですよね。共通解かはわからないけど。
あとは、外注していないか? しているならどのプロセスを外出ししているのか? 社員とそれ以外の人数比は? あたりを聞けば、自分たちで作る意識がどれぐらいあるのかわかります。外注やオフショアに頼っているなら、開発力がないってこと。開発力がない環境は、優秀なエンジニアには魅力がないので、成長できる機会も減ります。
こうなるともう、開発組織ではないですね。外注をハンドリングするだけなのに、手を動かしている人より高給取りとか、意味のわからんカースト制度もが世の中にはあるので、自分でハンドルを持ちたいなら確認必須だと思います。
どのようにサービスを作っているか?
誰が何を担当して、どういう流れでサービスを開発しているか? これを確認することで現場の雰囲気がよくわかります。どこがボトルネックになっているか? なぜか? どう解決しようとしているのか? いつ解決できるのか?
ウォーターフォールかアジャイルかというより、アイデアからリリースまでというバリューストリームを、どう有効活用しているかがポイント。ホワイトボードとかに書いてもらってもいいですね。 「ここから先は他部署だから・・・」とかいう箇所があるなら、間違いなくセクショナリズムがある。
おわりに
前に書いた面接官としての経験をベースに、応募者の質問例を考えてみました。
https://daipresents.wordpress.com/2016/engineer-interview/
https://daipresents.wordpress.com/2016/pbi/
ちょうど、そんなことを考えていたら、「ソフトウェアエンジニアが転職するときに気をつけること」で似たようなことを、僕より上手にまとめている人がいたので、こちらの記事をベースに、自分なりの考えをまとめています。この著者はとても優秀なんだろうな。