真実は男のものだが、真理は女の中にしかない
by 恩田陸 月の裏側より
僕は友達と遊ぶときは、男性だけでなく女性もはいったほうが好きだ。
恩田陸さんの「月の裏側」を読んで、あらためてその理由らしきものを知ることができた。
前に、おーの、さちと3人で下呂温泉にいったときのこと。はじめて3人で旅行にいったのだが、これがこれでとても楽しかった。しかし、おーのは車の中でさちにいらいらする。これはいつだってそうだ。
さちは起きてるときはキャーキャーおしゃべりをして、静かになったなーと思ったらぐーぐー寝ている。僕は「やれやれ」と思うのだが、そういうところが「さち」でもあるだろう。逆におーのはそういうのにへとへとなのかなと思う。ただ、理由はそれだけではないのかもしれない。
「月の裏側」にこういうエピソードがある。
年に一回、世界各地でコースを選んで行われる有名なサバイバル・レースがある。国別の対抗、5人1組のチーム。2週間近くかけて行われる厳しいレース。そのレースには特筆すべきルールが1つある。
必ず女性を1人チームにいれなければならない。
チームにスペシャリストを選んでしまうと大体順位が決まるが、女性が1人いることでレースはまったく予想不可能になるらしい。女というのは常に変数であり、未知数なのだ。おーのは確実を好む性格だ。だから、さちに対していらいらするわけではなくて、不安定な女性にいらいらするのだろう。
「女というのは常に変数であり、未知数なのだ。」
その未知数に惹かれる男もいれば、惹かれない男もいる。
そして男は真理を決してしることはない。悔しいが真実だと思う。