先生と生徒

1973年のピンボール

本)童話のような寂しさ。

寝屋川で事件が起こったらしい。
近所だった池田付属の時を思い出してしまった。
ニュースで少し見ただけだが、いじめを助けてくれなかった恨みが原因だとテレビが言っていた。
多分、先生に恨みを持つ生徒なんてたくさんいると思う。
学校という特殊な空間の中で、先生は神に近い存在感があり、彼らを取り囲む生徒は
まだ力のない子供だ。
不機嫌な日は不機嫌に振る舞い、気分がいいときは気分よく振舞える。
生徒は文句が言えないので、神様は野放し状態でいい気分だろう。
ある先生がこんなことを僕に言った。
「なんでわからないの?」
わかる人間にはわからないんだよ。きっと。
その一言で、傷つく人間もいるんだろうなと思った。
#僕は「わからんから勉強してるのだろーが。お前こそ教え方勉強してこい」っていったけど。
中学生でも、小学生でも、人を殺すことはできる。
昔から、先生と生徒の信頼関係なんてあったとおもっているのだろうか?
少なくとも僕にはない。
先生なんて「先に生きている」だけじゃない。
人間的に優れているなんて、これっぽっちも思わなかった。
って口にしたもんなら不良扱い。どっちが不良品なんだろう。
昔、知らない親父にいきなりからまれ、ぼこぼこにけられた記憶がある。
子供だった僕は、ただ恐怖で、いつか大人になったら仕返ししてやろうとその時思った。
大人になって、たまたまその親父をみつけたが、仕返しをしようとは思わなかった。
彼はぼろぼろの雑巾みたいに年をとっていたから。