仕事のできないチームリーダーのはなし

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彼は6~7年前に今の会社に転職している。入社時、彼はある数名のチームに配属されて、そこでリーダーをしているKさんという人に出会った。そして、数ヶ月で彼は気がついたらしい。Kさんは仕事ができないと。

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当時のその会社

その会社は急成長を続けていて、ベンチャーからはじまった企業だったので、創業当時のマインドをもった人が多く、とても活気があった。

しかし一方で、競争が激しく、人の出入りも激しく、行き過ぎた行動をする社員も中にはいた。

「勢いのある新興企業は、どこも同じだろう」と彼は補足した。

仕事のできないKさん

自分の実力を試したいと思って入社した彼は、仕事ができないチームリーダーのKさんに戸惑った。

彼がリードする仕事にはビジョンも戦略もない。だから、アウトプットが当然でない。だから売上げにも貢献できない。チームの評価は当然さがる。

意を決し、Kさんに課題点・問題点を相談しても、態度が急変して「何もわかってないくせに」と怒り出すから改善もできない。しかたなく、上司に相談するが、上司もそれはわかっていて、困っているらしい。

リーダーの交代

ある日、上司が彼をチームリーダーに任命した。そして彼は、これまで考えていた対策案を実行し、またたくまに実績を出し、チームメンバーの信頼を得た。彼が言うには「もともと何もしてないところだったから、何をやっても改善につながったんだよ」と当時をふりかえる。

彼がやったことは単純だった。彼はチームが抱えている定型作業を、まっさきに何とかしようとした。限られた時間の大半を占めている作業をなんとかしないと、それだけに忙殺されてしまう。

手順を簡略化したり、ツールを使った自動化することで、彼は根本的な問題を圧縮し、やるべき作業に集中できる体制を作ったのだった。

ついてこれないKさん

しかし、元チームリーダーのKさんは、変化したチームについてこれなかった。Kさんは定型作業をかたくなに守った。そして、情報を公開せず、Kさんにしかできない作業を作り続けた。

やがて彼は、Kさんの問題にも着手を始め、最終的にKさんのやることはなくなった。それと同時に、Kさんは異動を希望してチームを去っていった。

「それ以来、Kさんとは仕事で絡んでいない」。そう彼は言った。

現在のその会社

会社はその後も順調に成長した。しかし、会社が大きくなると同時に、入社時にあったベンチャーのような雰囲気や、従業員の質も下がっていったように感じたらしい。優秀な人はどんどん辞めていき、顔も名前もすぐに覚えられないぐらい、人がどんどん増えていった。

昔は、共通のビジョンに向かって連携していた部署が、責任のなすり合いをするようになっていった。何かでトラブルが起きると、どこの部署も「自分は悪くない」という態度をとるようになった。

新しく社員が入ってきても、誰もフォローしなくなった。必死になってついていこうとする中途社員を指さして、「あいつは使えない。なんでこんなこともできないのか?」と笑う人間が増えた。

「聞いてない」「言ってない」が会議でよく話されるようになった。そして、誰も会議の議題に集中せず、目の前にあるラップトップをカタカタ叩いている。

あるとき、彼は気がついた。この会社は大企業になってしまったのだと。

その後のこと

彼は会社を辞めることを決意した。

そしてあるとき、彼は遠くからKさんを見かけた。噂によると、相変わらず誰のためなのかよくわからない仕事をしているらしい。しかし、Kさんは生き生きと働いているように見えた。

Kさんが元気そうなのは、会社が大企業になっていったのと関係があるのだろうか? でもなんで彼が辞めて、Kさんが残ったんだろう?

そこで彼は考えるのやめた。そんなことを考えても、もう意味はない。