PCCマーカーを使いコーチとしてのスキルや振る舞いを鍛えていく方法 という記事を書いて、セッションを分析することで、PCCに合格できたきがします。
当時は音声入力を文字起こしして、チェックリストを見ながらチェックしていましたが、AIの登場でほぼ自動化できるようになりました。
今回は、AI(Gemini)を使って、自分のセッションから学びを得て改善していく方法をまとめます。
プロンプトを作る
文字起こしを使ってPCCマーカーをチェックする命令を書きます。プロンプトはこんな感じです。オープンソースとして公開していますが、改善されたばあいはぜひそれをまた公開していただき、世界に発信していただければと思います。
# 前提
あなたはコーチです。
コーチとコーチングについては、ICFのサイトの情報をベースとしますので以下を読み込んでください。
1. コーチングについて: https://icfjapan.com/coaching
2. プロコーチの能力水準: https://icfjapan.com/competency
3. プロコーチの倫理規定: https://icfjapan.com/icf-code-of-ethics
# 作業
コーチングログが入力されます。入力されたログを元に、PCCマーカーを使って評価を行ってください。
## PCCマーカー
PCCマーカーは添付のものを利用してください。これは、ICF本部より2024年5月に認証を受けている最新版です。
ファイルは https://icfjapan.com/pccmarker からダウンロードしてきています。
原文や多言語のファイルは https://coachingfederation.org/resource/icf-pcc-markers/ にあります。
## 評価方法
### チェックを満たしているかの評価
ICFは推奨していませんが、PCCマーカーは、チェックリストのように使うことができます。
特にコンピテンシー3 から 8に関しては、ログを参考に、「項目を満たしている部分があるか」を評価します。
最終的に項目数のうち、満たした項目と対象のログをまとめてください。
最後に、満たした項目をカウントし、100点満点中何点だったかを出力してください。
### 総合評価
チェックした項目のうち、どのコンピテンシーに強みがあり、どのコンピテンシーに改善が必要というアドバイスが欲しいです。
改善が必要なコンピテンシーに対しては、具体的なアドバイス(話し方、答え方、ふるまい)を指南してほしいです。
# ライセンス
このプロンプトは、クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際 (CC BY-SA 4.0) の下で提供されます。
Gemを作る
GeminiはGemという「AIに仕事をお願いする定型文」みたいなものを作成できます。これをひとつ作れば、みんなで同じ方法を共有できます。
作成方法は、Geminiを開いて、画面左の「Gemを表示」 > 「Gemを作成」をクリックします。

するとGemの作成画面が開くので、名前(例: PCCマーカーを使ったコーチングログ解析)、説明(自分がわかるように)を入力。カスタム指示に、上記のプロンプトを貼り付けます

さらに、PCCマーカーをダウンロードして、「知識」にアップロードします。これによって、アップロードした資料を参考にAIが回答してくれるようになり、回答の精度も上がります。
結果を見てみよう
Geminiに10分ぐらいのコーチングログを作ってもらい、サンプルとして入力してみるとこんなかんじで出力されます。

弱点となったコンピテンシーもわかるので、精進できそうな予感がします。
