
うちの子どもたちは石が好きです。ふたりとも小学生になりましたが、学校帰りに石を拾ってきます。そんなに好きならと『よつばと!15巻』を参考に、大磯まで石を拾いに行ったことがあるのですが、新潟にはヒスイ(翡翠)を拾えるその名も「ヒスイ海岸」があるということを子どもたちが知り、ちょうど学校の月曜日振替休日があったので、行くことを決意しました。
糸魚川へ
横浜からだと東京駅まで行って、そこから新幹線かがやきで一本です。息子は小さい頃からなぜか「かがやき」が大好きだったので(本人が言うには色がいいらしい)、乗車は念願となります。
数時間で糸魚川に付きますが、駅前はなんもありません。地方はどこもそうですが、平日だと活気がない。

しかし、後でわかったのですが、駅に併設された糸魚川ステーションがすごい。本当にすごいんです。
Wifi付き休憩スペースでありながら、ワークスペースもあり(カーテンで区切られているだけだけどがんばっている感があってよかった)、結構ちゃんとした子供用ボルダリングの壁、室内滑り台・・・

奥に進むとトワイライトエクスプレスの展示(これに乗って北海道行きたかった)、日本最大らしいジオラマが展示されています!!!!
このジオラマ、どうも近くにいたおじちゃん二人がメンテしているみたいで、手作り感がすごい。が、しかし、糸魚川駅の再現性が高く、モニタを見ながら電車を運転できてしまいます。しかも、操作パネルは実際の電車と同じ形です。
よくここまで作り込んだなと。
帰りに時間つぶしで立ち寄ったつもりですが、鉄分低めの子どもたちでも、時間を忘れるほど夢中になっていました。息子に限っては電車の運転がこの旅で一番楽しかったそうです。石拾えよ。

朝早めに出発したので、まずは昼ごはんと「道の駅うみてらす名立」までドライブしました。刺身定食は裏切りません。ここは駅から30分ほどですが、プール、海水浴場、ホテルと併設されているので、夏場に訪れるととても楽しそうです。
往復1時間かかるので、ちょっと遠いなーと思うなら、もっと手前に「道の駅マリンドリーム能生」があるので、こちらに立ち寄ってもいいんじゃないかと思います。
フォッサマグナミュージアムへ

お腹が一杯になったところで、石拾いへ・・・とその前に、「フォッサマグナミュージアム」へと向かいます。ここでは糸魚川付近で翡翠が見つかる理由や、さまざまな石が展示されています。売店には石カードのガチャもあり、石拾いセットも売っています。立ち寄らないわけがない。

石といえば、神奈川県立 生命の星・地球博物館が最高なのですが、こちらも全然負けていません。翡翠の種類はさすがのもの。
ただ、僕らが想像する翡翠といえばエメラルドグリーン色だと思いますが、その色の石は少なく、ほとんどが白ヒスイだそうです。それ以外にも黒ヒスイもあって、素人には見分けが付きません。
見つけるポイントは、同じサイズの石より重く、硬いので四角い状態(丸くならない)のものだそうです。

展示だけでなく、体験ゾーンも充実。触ってなんの石か当てるクイズや(めっちゃむずかしい)、ヒスイクイズ(上級は1問もわからんぐらいめっちゃむずかしい)があります。やってみると、「こいつらガチだな」ってのがよくわかる博物館です。
地形や石など見ていると「ブラタモリでありそうだな」と思っていたら、タモリさんやっぱり来てました。
ヒスイ海岸へ

さて、知識を身に着けたので実践へ移ります。
ヒスイ海岸はフォッサマグナミュージアムから10分ぐらいにあります。駅から海が見えるので、糸魚川は海から近い街です。
駐車場は陸側にありますが、平日で空いていたので、海岸沿いのもしもしスポット(電話などで立ち止まれるエリア)に駐車して石を拾いました。平日ですが、常に4〜5台車が止まっていました。

石だらけです。

波があるエリアはちょっと大きめの石。テトラポッドの裏側には小さめの石が並んでいます。
子どもたちは、ヒスイ目当てというわけではなく「持ちやすい石」や「形がいい石」を選んでいます。人によって基準が違う。みんな違ってみんないい。

石を拾える海岸は近くにいくつかあり、ラベンダー海岸という場所にも行ってみました。こちらは石を拾いやすい広大な海岸です。
飽きるまで拾ったら、本日の宿「糸魚川温泉 ホテル国富アネックス」に向かいます。
フォッサマグナパークへ

翌日、電車が昼なので、朝、フォッサマグナパークに向かいました。ホテルから10分ぐらいの距離にあります。パークはゆるやかな坂道の遊歩道になっていて、歩道の所々にジオパークならではの看板があるので、歩きながら学べます。
少し歩くと開けた場所に出ます。ここはまさに2つのプレートがぶつかっている場所で、写真のように、白っぽい土と赤っぽい土で断面がはっきりわかれています。
地球ってすげーな。

石拾いもフォッサマグナも堪能できたので、帰りは新幹線で一杯です。この「しろえび素干し」がめっちゃうまかった。ビールにもあうあう。
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今回は、ただなんとなく石を拾いに行きました。
本当はUSJのマリオエリアに行きたかったのですが、チケットを取るのが大変だし、貴族レベルのお値段だしで、むーんとなっていました。
そこで思いついたのが石拾い。たぶん、子どもがいなければ石を拾いに糸魚川に来ることはなかったでしょう。
しかし、世の中には「こんなところ誰が行くんだろう」という場所のほうがきっと多い。
有名スポットに行くではなく、何かをするためにどこかにいく。
そういう旅もいいものだなと思いました。