2019年に読んだ160冊の中から選ばれた星5つのスゴいベスト本

今年もあっという間に12月。例年やっている「今年の読書」のふりかえりをまとめようと思います。今年は9冊が星5つだったらしい。

毎年の読んだ数はこんなかんじで遷移しています。

全盛期よりは減りましたが、例年レベルの冊数となりました。9月は会社をやめて仕事を探していたので激減!

神秘の島- ジュール・ヴェルヌ

去年からはまり続けているSF小説。ジュール・ヴェルヌの本はどれを読んでも面白い。神秘の島は南北戦争時代、勇敢な人々が遭難した島の物語。彼らを陰ながら助ける謎の人物はなんと!

今も色褪せない物語には本当に脱帽しかない。

気軽に始める! 大人の男 海外ひとり旅 – 地球の歩き方BOOKS

地球の歩き方が出した「大人の男海外ひとり旅」のノウハウがすごいにも書いたのだけど、ガチの旅行好きの持つ情報や便利アイテムはとてもすばらしい。これがあれば一気に旅行の達人レベルに近づける。

この本の良いところは、変わっていく時代とともになかなか大きくは変われない『地球の歩き方』があって、それを作る人たちの思いが詰まった書籍になっているところだと思う。

さらに続編として『大人の男アジアひとり旅』、『総予算33万円・9日間から行く! 世界一周』がリリースされているので早速読まなきゃ。

みえるとか みえないとか – ヨシタケシンスケ

目が見えない人の視点で語られている本。と、ちょっと重そうな内容でありながら、さすがはヨシタケシンスケさんだけあって、宇宙人と子供の対話に落としこみ、読んでいる大人までもが「うーん」と考えてしまう本だった。

もととなった『目の見えない人は世界をどう見ているのか』はまだ読んでいないけど、こういった「違った視点」や「新しい発見」を教えてくれる本は本当にすばらしい。

スターバックス再生物語 つながりを育む経営 – ハワード・シュルツ

わたしは、リーダーの能力とは、他の人に自信を与えることだと思っている

『スターバックス再生物語』より

「スターバックスなんて昼間からぶらぶらしている高等遊民か、MacBook見せびらかしたい人が行くとこでしょ?」と思っていたけど、これを読むとスターバックスの凄さがよくわかる。それは彼らの信念とも呼べるものだった。

そこからスタバはサードプレイスとして仕事場としてなくてはならないものになった。いつも注文するのはドリップコーヒー。これは会社をやめたときに「仕事が軌道にのるまでは安いコーヒーにしなさい」と妻に言われ、「せめてドリップコーヒーをおねげーしますお代官様」と手打ちしたからだ。

桃太郎が語る 桃太郎 – クゲユウジ

「相手の気持を考えよう」とよく言われるが、いつのまにか忘れてしまうのもこういう大切な言葉だ。

この本は僕らが知っている主人公「桃太郎」の冒険活劇ではなく、弱く小さなひとりの人間である「桃太郎」の物語。桃太郎だって僕たちと同じ人間なのだ。

さよなら未来 エディターズ・クロニクル – 若林恵

ワイヤード日本語版の元編集長の言葉をまとめた本。別段テッキーな人ではないのだが、音楽を愛し、社会の気持ち悪さを指摘する姿勢は、さすがワイヤードとも呼べる内容だった。

困難に直面したときに、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を読み上げている場合なのではないのだな。

す〜べりだい – 鈴木 のりたけ

娘が幼稚園で読んだそうで、面白すぎるから買ってくれとお願いされた本。たしかに面白い。というか子供が夢中になる要素がぎっしりつまっている。

この作者の本をいくつか読んでみたが、どれもどくとくで面白い。毎夜毎夜寝る前に、もう何度読まされたことか。

エーミールと探偵たち – エーリヒ・ケストナー

ことごとに、ああ、昔は何もかもよかったという人のいるのを、エーミールはずっとまえから知っていました。(中略)そういう人は、どうしても満足しようとしない種類の人間だったからです。

『エーミールと探偵たち』より

古典ともいえる児童文学には、いくつもの「はっとする言葉」が隠されている。仲間たちと犯人を追い詰めるエーミールの勇気には、はげまされっぱなしだった。

ガニメデの優しい巨人 – ジェイムズ・P・ホーガン

SF小説でありながらその内容は「人間とは何か」という深いテーマ。

彼らが語る人間の源流からは、今も戦争を続ける人間への警告であり、讃歌にも聞こえてくるのはなぜだろう。

今年もいい本がたくさん読めた。来年もいい本にたくさんであるとうれしい。では、みなさま良いお年を。

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