オーストラリアのシドニーに行ってきました。オーストラリアは2010年のハネムーン以来の冒険です。大都市でありながら、古き良き文化があり、アメリカにはない特有の人柄を感じさせられる国でした。
ロックス周辺
シドニー到着後、観光の中心になるサーキュラー・キー駅に向かいました。その付近はロックスとよばれる石づくりの建物が目立つ地域。シドニーは、シティとよばれる中心地があり、その中にロックス、ダーリングといった地域を指す名称があります。
上記のこちらのこじんまりした家は、囚人として流れ着いたカドマンズさんが住んでいたカドマンズ・コテージ。名所でありながらひっそりしているので一度見落としました(まるで札幌の時計台・・・)。
画面右手にみえるのがロックスの町並み。横浜でいう赤レンガ倉庫ですね。シドニーは比較的新しい街ですが、数百年前の建物がところどころにのこっていて、新しい風景と共存しているのが特徴的です。
興味を持って入ったのが Justice & Police Museum。オーストラリアはイギリスに作られた国。その建国の理由も特殊で、「イギリスに囚人を入れる刑務所がなくなったから」外の大陸に場所を求めたと言われています。
この博物館では、当時のオーストラリアの犯罪史が解説されており、その言葉通り「身の毛もよだつ」歴史が語り告げられています。さらにこの場所は昔使われていた法廷でもあり、海外ドラマなどで見たことがある法廷を見学できます。
その後、オペラハウスへと向かい、そこからサーキュラー・キーを眺めるとこんな風景です。こじんまりした港町にビルが密集しているのがよくわかります。
シドニーのシティは、セントラルと呼ばれる大きな駅からこのオペラハウスまで、あるいて30分ぐらいの大きさです。1日あればぐるっとひと回りできます。
オペラハウス
世界遺産オペラハウス。シドニーの象徴です。海岸沿いには観光客向けのレストランが並んでおり、オペラハウスを眺めながら地元のドラフトビールを楽しめます。オーストラリアはワインも美味しいのですが、ビールが1杯800円ぐらいと酒飲みには優しくない国です。
オペラハウスのデザインに行き着いた経緯が書かれたモニュメント。半円をそうくり抜いたのか! とデザイナーのすごさをひしひしと感じます。そう考えてもう一度眺めると、独特のデザインは見ていて飽きません。
王立植物園
オペラハウスを抜けると Royal Botanic Gardens が広がっています。ここには様々な植物が植えられており、市民の憩いの場になっていました。
植物園からはシドニーのもう一つの象徴であるハーバー・ブリッジも見えます。このブリッジとオペラハウスを1枚の写真に収める撮影スポットでもあります。
植物園にはバーやカフェもあるため、上記のように各々がベンチにくつろぎ、ビールを飲みながら世界遺産の風景を楽しんでいました。本当に羨ましい風景です。
ハイド パーク バラックス博物館
植物園を抜けて、 Hyde Park Barracks Museum へ。こちらはオーストラリアの囚人遺跡群として世界遺産に登録されている建物のひとつです。申し訳ないけど、赤レンガのほうが好きだなぁ。
シドニー・セント・メアリー大聖堂
多分、生まれてはじめてみた大聖堂がこのシドニー・セント・メアリー大聖堂です。
宗教的な建物はその歴史や文化、人々の信仰などを直に感じとれるのでとても興味深いです。ベンチに座ってステンドグラスを眺めているだけで、なぜか心が落ち着いてきます。それにしても神聖な雰囲気。
シティ
ひととおり見終わったのでホテルへと向かいます。途中、シティの中心を歩いてみましたが、所々にある古い建物がいい味を出しています。写真をとる場所に困らないです。
そして、シティは全体的に工事中のようで、どうもトラムと呼ばれる路面電車全体が止まっており、そのレールを中心に整備しているようでした。シティは起伏のある街なので、トラムが走るとサンフランシスコに似た雰囲気なのですかね。
そのままセントラル近くの 57 hotel に宿泊。明日は早くからブルーマウンテンズのツアーに向かいます。
ブルー・マウンテンズ
ブルー・マウンテンズ半日ツアーのガイドさんは、とても話が面白い方でした。最近海外の名所に行くときは、その場所の意味をより深く知るために、現地ガイドを雇うのがブーム。情報の量や質がぜんぜん違うので、お金はかかりますが旅の質が高まります。
最初に訪れたのがこのリンカーンズロック。別名フラットロック。ガイドさんがおすすめする通り、国立公園内にまばらに立ち並ぶ街を抜けると、急にこの風景が広がっています。壮大さはあとに訪れるエコーポイントに負けていません。
続いて来たのがシーニックワールド。ここでは3つの乗り物で雄大な自然を眺めます。1つ目は60度以上の傾斜を駆け下りるケーブルカー。
出発するとジュラシックパークのテーマが流れたので、ロケ地だったっけなーとおもったけど、あの映画のロケ地はハワイですね。でも、原生林みたいな植物が鬱蒼と茂っているので、雰囲気は間違いなくあれです。
続いてはケーブルカー。崖の横を並走するので迫力満点。雄大な自然を贅沢に眺められます。
最後は大きなケーブルカー。目的地のエコーポイントがちょっぴり見えてきました。
エコーポイントも雄大な風景です。これがどこかの山奥ではなく、街の中に突然あるのがとても不思議。ブルー・マウンテンズはその広さだけで北海道ぐらいあり、その規模が大きすぎてよくわからなくなりますね。ブルー・マウンテンズも世界遺産に指定されています。
展望台からは有名な景勝地スリー・シスターズとよばれる3つの岩山がよく見えます。
エコーポイントを眺めたあとは、ルーラーという街で1時間休憩。小さな町なので1時間あれば昼食も取れるし街歩きもできます。
昼食はパン屋さんのミートパイを完食。ミートパイはオーストラリアの国民食だそうです。
半日ツアーが終わったのでダーリングハーバーでおろしてもらい、南半球最大とよばれるフィッシュマーケットを覗いてみました。さすがに限られた時間の一人旅で生物を食する勇気はありませんでしたが、生牡蠣が美味しそうでした。築地のほうが大きい気がしたけどなぁ。
おわりに
この旅でとても印象に残っているのが、ブルー・マウンテンズのツアーで案内してくれた、オーストラリアに長く住むツアーガイドの方の話です。
アメリカもオーストラリアもどちらも英国が作った国です。でも、大きな違いがあります。それは、アメリカにはアメリカンドリームがありますが、オーストラリアにはないというところ。
アメリカはがんばれば夢が叶うかもしれない国です。オーストラリアはがんばると税金が高くなるので、働きすぎたりしません。アメリカ人は夢に生きるけど、オーストラリア人は、今を生きようとします。
だって、死ぬときに「あーもっと働けばよかった」とか「あーもっとお金稼げばよかった」なんて思わないでしょ?
思わず笑ってしまいますね。でも、オーストラリアの国民性をとても表している言葉かもしれません。
今を生きる人たちが住む国。また行きたくなりますね。