
最近、「いいチームだなー」っていうのと「残念なチームだなー」っていうのを同時期に見ることがありました。どちらもアジャイル開発に取り組んでいたりしたので、残念な方を「うんこアジャイル」と名づけ、原因と対策を後輩といろいろ話しました。
よくある「うんこアジャイル」
思いつく限りの共通点を挙げてみましょう。
- 教科書通りのアジャイル開発を当てはめようとしている
- メンバーの性格に問題があるように感じてしまう
- 自分がやっていることが正しいか自信がない
- トレーニングや認定試験を重視する
このへんの「不安」は『リーン開発の現場 監訳者まえがき』も参考になるかと思います。共通点だけ読むと「ああ、なんかつらそうだな」って思うのですが、後輩がこんなことを言ってました。
ちょっとうんこだろうと行動した分、失敗してもそこからまた行動しようとしている分、何も変わる気もない変える気もない、でもいい感じなわけでもない大多数の人たちより素晴らしいです。
たしかにね。でも誤解を恐れずあえて言うならば、それでも残念な場合って、なんとか防げる気がするんですよね。どうすればいいかわからないけど。
すべてはひとつという誤解
こういう話をしていてわかったのは、アジャイルっていろいろあるってことです。これはアジャイルだけに限らないと思うのですが、アジャイルを「バイク」に置き換えてみるとわかりやすいかもしれません。
- ある人はバイクの乗り方を教える仕事をしている
- ある人はバイクを使ってバイク便をしている
- ある人はバイクを使って週末にドライブに行く予定
みんな同じバイクを使ってるけど、使い方がちょっと違う。商売道具に考える人もいるだろうし、趣味レベルで楽しむ人もいる。
あえて共通点を見つけようと思えば「バイクを愛している」みたいなのはあるかもしれないけど(これがアジャイルマニフェストだと思う)、たくさんの人が「愛している」ばかり言っていると気持ち悪くないですか?
違いがあり、別に違っていていい。そう考えるほうが自然だと思います。
みんなひとつの正解を求めるけど、有名人に聞いても答えはでないし、有名だからといって優秀とは限らないし、思想家同士仲が悪いこともあるし、なんだかもう全体的にうんこ臭いと思ったほうがいいのかもしれません。
ただ、これだと「えー」ってなると思うので、「これはいいんじゃないか」というのをひとつだけあげると、まずは自分の目で見て、信じるかどうか自分の頭で考えれば、成功も失敗も「ま、いっか」ってなると思うのです。