僕の孤独が魚だとしたら、そのあまりの巨大さと獰猛さに、鯨ですら逃げ出すに違いない
伊坂幸太郎の描く短編の奇跡「フィッシュストーリー」
毎度のことながら、伊坂さんの起こす奇跡はとてもクールだ。
多分、伊坂さんが人気なのは、そのクールさが素敵なんだろうと思う。中毒感がある。売れないバンドの1曲が起こす奇跡。それを聞いた男は人生を動かされ、それを読んでいる女のそばでヒーローが誕生し、それをうたった男たちは、存在を歌に託す。
前に「あるキング」を与論島で読んだので、伊坂さんの小説を全て制覇したが、どれも素敵な物語でたまらない。