「仕事はラブラブのためにする」
僕が尊敬するPさんの言葉だ。
これを聞いたときに、この人を尊敬してよかったと思った。
僕にとって、仕事というものは趣味の一環である。
そりゃ少しは違うところもあるけれど、「世間体」や「将来性」とか
いろいろなことを考えてまで、執着するつもりはない。
「やりたいこと」をして「楽しく金儲け」が理想だ。
それができる人間に成長してから、世間体とかを考えたい。
僕は、3年間フリーターをして、自分のやりたいことを考え、
そして今、プログラマとして働いている。
迷いがなかったか?といわれれば、人一倍迷ったとも言える。
でも、根本にあるのは「楽しいかどうか」である。
どうせなら幸せになりたい。
多少の付き合いってやつを抜きにして、
自分が好きでもない人と一緒に過ごせるはずもない。
昔お世話になった人が、
「自分が酒を一緒に飲みにいきたい人間かどうかを面接でみる」
とおっしゃっていた。
この言葉がすべて正しいとも思わないが、僕も好きな人と一緒にいたいと思う。
そして楽しく過ごしたい。
そうでなければ、周りを幸せにすることもできない。
仕事に対してもそうだ。まずは自分ありき。
短期間だけれども、勤務地が変わってしまうことになった。
その話を聞いて、まず好きな人のことが浮かんだ。
僕が考えている間、部長さんは仕事のことや、会社のことを説明してくれたが、
そんなこと聞かずに、好きな人のことを考えた。
好きな人と自分は、僕の中で対等である。
しかし、仕事のことは僕にとってたいした問題ではない。
今の職業から変わるときは考えるが、勤務地が変わったり、
知らない人しかいない場所に行ったりすることを気にするほど、
僕はまじめな人間ではない。
どこであろうも、楽しく過ごせるかは自分次第である。
だから、好きな人のことを考えた。
好きな人は一人だ。
この移動で、勤務地が遠くなり、自宅から通うのがとてもきつくなる。
そこで、引越しの話があり、引っ越せば移動がとても楽になるのだ。
また、家の近所を探検したりして、新しい街を知ることも出来る。
しかし、引っ越してしまえば、僕の好きな人を家まで送ったり、
ぶらぶら歩きながら帰ったりすることが出来なくなる。
帰り道が逆方向になってしまう。
僕にとって、最も重要な時間がなくなってしまう。
それが何よりも衝撃だった。
だから、好きな人のことを考えた。
好きな人がそこまで考えてくれなくても、僕にとってはとても大きな問題である。
一気にテンションが下がった。
家までおくる間は一緒にいれるっていう、わずかな幸せがなくなってしまう。
ものすごく嫌だった。
今の仕事とか、これからの仕事とか、いろんなことを一応は考えている。
それでも、僕は一番に好きな人のことを考える。
「好きな人と一緒に住めばいい」かもしれないが、
そう簡単にできるものでもない。
例え好きな人であっても、お互いに生活はあり、その人の時間があり、
僕にだってある。
ずっと同じでいられるとしても、それがよくないこともある。
ずっと続くと、いつのまにか思ってしまったりもする。
好きな人が運命の人であるなら、
離れてもひとつのもんがきっとあるとも思う。
また、何も変わらないとも思う。
どんな出遭いであっても、別れが必ずやってくる。
出遭いは、別れの始まりでもある。
でも、それだけではないだろう。
そう僕は思いたい。
それでも、とても寂しく思ってしまうのは、
好きな人がとても好きな人だからだとも思う。
これも幸せなんだろうって思う。