東京原発

(写真)都庁。日本の中心。

渋谷・シネマ・ソサエティ
100席ぐらい。わかりにくいとこにある。
シートは柔らかい。スクリーンも高いところにあるのでどこでも
よくみえる。かわいらしい劇場。
笑えなかった。
隣のおばさんは終始笑い続けていたが、その絵がとても
滑稽に見え、かつ怖い。
原発を東京に誘致する。
非現実的な話を、主人公といえる「都知事」は熱く語りだす。
原発の真実。すべてが本当であるといえるなら、この映画は
とても危険で、痛い。
原爆を落とされた国が、こんなにも愚かで、
過去のことをすぐに忘れてしまう人間や、
ただの傍観者である自分がとても憎かった。
修学旅行でいった、広島で感じた無力感、絶望、
そして希望。
あの頃の希望は、幻だったのだろうか。
阪神淡路大震災で体験した、想像を超える時間。
すべてが狂い、なにもできない自分。
あの頃の体験は、今も生きているのか。
僕らが描いていた未来は、簡単に先行者に渡されるものではない。
僕らが引きずっていく業は、こんなに重いものだったのか。
私はあと50年ぐらいは生きているかもしれない。
まだ石油はあるだろうとか考えていることよりも、
もっと大切な仕事があった。
東京原発 ISBN:481241461X
参考:原発がどんなものか知ってほしい