国境の南、太陽の西 – 村上春樹

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国境の南、太陽の西国境の南、太陽の西 – 村上春樹
「国境の南、太陽の西」と「スプートニクの恋人」は「ノルウェイの森の派生作品」と酷評らしい。(参考:アルカンタラの熱い夏)でも僕は2作品ともよかったとおもうんだよね。
「国境の南」というのはナット・キング・コールの曲の名前らしい。そして南とはメキシコを指す。そして「太陽の西」に関してはこんなエピソードが関係する。
「ヒステリア・シベリアナ」という病気がある。これはシベリアに住む農夫がかかる病気だ。見渡す限り地平線(もう360度地平線ね)で、農夫はそんな場所を耕すわけ。農夫は東の地平線から太陽が昇ると働き出し、太陽が真上になると昼休みをとり、菱の地平線に沈むと家に帰って眠る。冬は家の中で仕事をし、春が来ると畑に出て、また冬が来ると家の中で仕事をする。
そしてあるときに何かが死んでしまう。
繰り返す毎日を過ごすうちに、農夫の中で何かが切れて死んでしまうのだ。農夫は突然、何も考えずに太陽の西に歩き始め、ずっとずっと歩いていく。何も食べず、何も飲まずにずっと、ずっと。そしてそのまま地面に倒れて、死んでしまうのだ。
「ヒステリア・シベリアナ」というのが本当にある病気なのかをネットで調べてみたが、「ヒステリア・シベリアナ」で検索しても40件ほどしかヒットしなった。日本語で病名を書いているからだろうかね。
毎日同じことをくりかえす農夫は、そのまま土地にとどまった場合、それなりの人生を送ることができたと思う。でも彼にはそれができず、西へ西へと歩き出す。ついには死んでしまうといえ、大地に残った農夫と、歩き続けて死んでしまう農夫のどちらが幸せだったのだろう。
なんかこのヒステリア・シベリアナという病気、とてもわかる気がする。昔、高校の修学旅行をサボったときに向かったのは西だった。ふと自然にどこかへ向かおうとしていた。(荷物は持っていたけどね)東京に住んでいるので、実家のある大阪は西の方角にある。太陽の西だ。ヒステリア・シベリアナは結構身近にある出来事のように感じるのだ。恐らく僕は死ぬまで歩き続けてしまう気がするね。
「国境の南、太陽の西」で一番衝撃だったのは、主人公の妻である有紀子の一言だった。

そしてあなたは何も尋ねようとしない。

コメント

  1. 光衛門 より:

    五木寛之がヒステリア・シベリアカという名前で対談集か何かに書いています。(書籍の名前が思い出せません)

  2. だい より:

    五木寛之って「大河の一滴」の人でしたかね?情報ありがとうございます。仕事をサボって調べてみます。