この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ – Agile 2011 Conference フィードバック

感想おまちしてます!

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今日は、社内でAgile 2011 Conferenceのフィードバックを発表させて頂きました。

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フィードバックについて

近いところで働いている人中心の勉強会だったのですが、たくさんの人に聞いていただけてうれしかったです。ただ、時間が足りず、途中駆け足になってしまったり、説明がうまくできていない部分があったと思います。しかも、最後のまとめ部分は、僕が考える未来。そしてそれは限りなく、今の現場の話だったので、自分自身、答えが出ていない部分があり、ものたりない方もいたかもしれません。ごめんなさい。

最終的に伝えたかったのは、例えとして表紙にした「地獄の門」をくぐるぐらいの覚悟がないと、現状をよくできないのではないかという危機感でした。そして、今回はアジャイル開発の話が中心でしたが、そういった武器を持って、乗り越えていく人がいたら、その人と働きたいなぁという気分も入っています。

全部を説明すると長くなってしまうので、抜粋ですが、以下補足です。

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今回の旅で、一番考えさせられたのは日本人の発表かもしれません。黒岩さんの堂々とした発表はとてもかっこよかった。ご一緒させていただいた朝食のテーブルで、「ソフトウェアかんばん」について質問をいただいたのですが、一緒だった菅野さんと説明させていただくと「興味があるので勉強してみます」とおっしゃっていたのは今も覚えています。自分の年令の半分ぐらいの僕に聞いて、「勉強しよう」と思うところがすごい。失礼な言い方になるかもしれませんが、そういうおじいさんにはじめて出逢うことができ、僕もこうなりたいと思ったのが大きな経験になったと思います。
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そして、去年も今年も思ったことですが、同じような価値観を持った人と過ごせる時間がたまらない。アジャイルについて思うところとかを、遠慮なく議論できるんですよね。去年は「帰りたくないなぁ」と思いましたが、今年は「来年もまた会いたい」と思いました。
Screen Shot 2011-11-20 at 9.40.43 PM リーンスタートアップと並んで話題の「継続的デリバリー」。前にも書いたのですが、デリバリーと技術的負債の関係がとてもわかり易かったジム・ハイスミスさんの資料。リファクタリングのような作業は継続的にやるといいのですが、あるときに気がついて「リファクタリングしよう」と思っても、なかなか作業として認めてもらえなかったりするんですよね。動くものを作るのがいいのか?動き続けるものを作るのがいいのか?様々な人にもっと説明していく必要があるのでしょう。
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そして、最後に「よくある悲しい現実」です。ebayは、サービス開発をしている人に向けて。jqueryのスライドは、若いエンジニアに向けてのものになっています。

多分、WEB-DB Pressに書かれていたのだと思うのですが、昔はECサイトがたくさん作られたときがあり、そのときは作るのが楽しかった。しかし、今はどうか?初めてサービスを開発する時と比べると、運用を中心に開発を続けることは、楽しくないのかもしれません。

まだ、考え中なのですが、リーンスタートアップの顧客開発や、運用中心プロセスなどを考えると、サービスの可能性を開発しつづけるのが、僕の中の「サービス開発」のような気がしています。「新しいサービスを作り続ける仕事」ってあるのでしょうか?それはとても納品型の開発に形が似ているんですよね。そのやり方で、ユーザに喜ばれるサービスを作れる気がしません。

そして、今年のデブサミ「なぜソフトウェアアーキテクトが必要なのか」で聞いた話。たしか「テストしにくいAjaxが登場したときは、リスクを見積もることが難しかった」だったと思うのですが、確かに、画面をグリグリしたいがために何時間もJavascriptと格闘している人を見たときに、「なんだろう、このもやもやは」と思っていました。多分本人は楽しいのでしょうが、見ていてすっきりしなかった。

最近は、テスティングフレームワークが充実してきたと思いますが、「テストしにくい」のはリスクになり得ます。最近の新入社員は、技術スキルは高いのですが、「ソフトウェアの作り方」のような知識がすごく少ない気がしています。テストの書き方とか、地味だけど基本的なことの積み重ねはやはり大事なんじゃないかと。アジャイルプラクティスは、基本がしっかりしているので、とっかかりとして彼らの役に立てばいいなぁなんて。

今回のフィードバックでは、アジャイルマニフェストの始まりから、今年のカンファレンス見所。そして現実から考える未来の想像をしてみました。

アジャイル開発がすべてを救うはずはないですし、テストすらないアプリの場合は、やってみるだけでもつらい道のりが待っているでしょう。ただ、これをのりきらず、変化するという覚悟も持たず、惰性で良いサービスができるのか?という危機感がずっとあり悩んでいるところです。今の僕には、地獄の門は目の前にあり(すごく大変なんだろうなぁという漠然とした不安)、進むか?逃げるか?の選択を迫られている気がしています。

そして、「我々の人生は思った以上に短い」という事実も見えています。アジャイル開発の恩恵を得るまでに、どれぐらい時間がかかるのだろうか?という不安です。正直、先が見えんなぁーと。しかしながら、「もしかしたら」という希望も感じてしまうのは、アジャイルの魔力が原因かもしれません。