後巷説百物語 – 京極夏彦

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後巷説百物語
御行奉為
妖怪が生まれる。人の心には鬼が住み、蛇が住むからだ。そして、人はそれを恐れ、妖怪が生まれる。

この世はね、悲しいんだ、辛いんだとね。だから人は、自分を騙し、世間を騙して、ようやっと生きているんだと。つまりこの世は嘘ッ八。その嘘を真と信じ込むなら、そりゃいずれ破綻する。かといって、嘘を嘘だとしてしまえばね、悲しくて辛くッて生きて行けない。

だから、妖怪は嘘だけれども居る。
「続巷説百物語」を読んでいなかったので、「後巷説百物語」を読み終えてからすぐに購入した。「巷説百物語」を読んでからかなりの時間がたったが、読み終えたあとのこの充実感は本当にたまらない。もう、面白くて面白くてしかたがないのだ。
そして、時が経った現代でも同じように感じる「人が生み出す妖怪」というテーマは、さらに物語に深みを与えている。
人が生み出した妖怪とそれを中心に生み出される物語。悲しくとも存在する人の業。悲しきかな人の性。その狭間に生きた山岡百介が語る物語は、この「「後巷説百物語」でついに完結する。