
週末土日を使って大阪万博を楽しんできた。国際的なイベントは、普段では味わえないことを体験できる。1日目は子どもと両親を連れて、2日目は子どもと友達という組み合わせで大阪万博に挑んでみた。
事前予約
いろんなところで語られているが、事前予約は3回できる。
- 入場予約日の3ヶ月前〜2ヶ月前に抽選1回目に申込
- 入場予約日の1ヶ月前〜8日前に抽選2回目に申込
- 入場予約日の3日前〜前日9時までに空枠予約(先着)申込
そして、当日はスマホから、「当日入場後、1枠登録(予約)可能」できる。
全てに当選すると、4パビリオンを楽しめるわけで、休憩時間とかを考えると
- 9:00: 開場からダッシュして、当日並べるパビリオンに参加
- 11:00: ひとつめの予約
- ランチ
- 14:00: ふたつめの予約
- 17:00: みっつめの予約
- ディナー
- 20:00:よっつめの予約
となり、ほぼ並ばずに1日楽しめる。
ということで、事前予約ができれば、万博はめっちゃ過ごしやすくなる。
空枠予約(先着)
事前予約でこれだけ先着になる(それ以外は抽選)。
予約は3日前の0:00 スタートなので、この時間5万人ぐらいがアクセスして混み合う。5万人って今年あったドジャース開幕戦や、阪神タイガーズのチケット販売開始ぐらいの影響。大阪万博は、週末10万人ぐらいが来るそうなので、半数以上が深夜に殺到している。
よって、2時間前の22:00ぐらいからログインを済ませておき、0:00時点で利用できるように待ち行列に並ぶ必要がある。
万博のマイチケットのセッション時間は1時間らしいので、30分ごとにマイページをリロードすれば、行列に回されなくて済むかなーと思っていた。土曜日の分はその作戦でうまくいったけど、日曜日の分はキューの最後に回されてしまったので、22時頃からTV見ながら操作するとかしていくのが安全。
当日予約
当日予約は、入場後に1枠登録できるので、開場からダッシュして当日並んで入れるパビリオンを待ちながら予約するのがおすすめ。2日行ったけど、1日目は「日本館」。2日目はシグネチャーパビリオンの「いのちの未来」を取れた。
むしろ、開場時の当日予約以外は、予約早押し大会になるので、4人家族でまとめて予約・・・とかはほぼできない。数時間粘って3人で予約は取れたけど、2人でも難しく、1人でも早押しに負けてしまう場合が多い(10回やって1回取れるぐらいの感覚)
ということで、開場後の予約をがんばるのがおすすめ。さらに、団体で予約は難しいので、事前予約以外はソロでがんばって予約をとるしかない。
なお、当日予約の方法は、空枠予約のUIと同じなので、空枠予約で練習しておきましょう。
ブログで「イベント当日予約センター」が脚光を浴びたせいか、どこのセンターも行列になっていた。なのでこの手はもう使えなそう。予約システムは同じはずなので、スマホだとPC画面で表示すれば、情報量ふやせて操作が早くなる気がします。
1日目: 朝どしゃぶり

最寄りの夢洲駅は万博用に作られた駅なので、人は多いが行列にはならない。8時頃の電車は座れるぐらいの混雑で、改札も広く、コンビニもある。

9時会場だが、「最初のダッシュが勝負」と教えてもらったので、7:50分ぐらいに夢洲駅について並ぶことにした。天気は生憎の雨で、並んですぐに足元に雨がしみてくるのがわかる。途中、どしゃぶりもあり、行列は阿鼻叫喚。幸いにも気温が22度を超えていたので、子どももまだ我慢できるぐらいでよかった。
上の写真にあるように、入場門は横に広い。列は折り返し長くなり、最後、右端の折返しから、各自手荷物検査の列に分かれることになる。人間の心理的に、右端にいるので、右側の近場の手荷物検査に並んでしまう。ためしに、1日はは右端、2日目は左端に並んだが、右端だと入場に20分。左端だと10分だったので、手荷物検査の列は、左端を狙うのがおすすめ。
子どもの装備は
- 雨合羽
- 折り畳み傘
- 長靴
で、ある程度しのげた。寒さが怖かったので、厚手のパーカーを子どもたちには着させ、念の為、持っていった電気式カイロも役立った。
自分の装備は
- レインウェア上だけ
- 折り畳み傘
- トレランシューズ
だったので、足元はずぶ濡れ。おやつの時間ぐらいにやっと乾いた感じだった。
昔ニュースで「屋根がない」、「雨宿りできない」みたいなことが書いていたが、大屋根リングで囲まれているので、屋根はむしろたくさんある。何と比べて屋根がないなのかわからないけど、大屋根リング下にはベンチもあり、パラソル付きのフードコードも脇にあったりするので、ユニバより断然快適だと思う。
1日目のタイムラインはこちら。事前予約があったので、当日余裕があった。
- 7:50 入場列に並ぶ
- 9:20 入場
- 9:25 アメリカ館に並ぶ(1時間待ち)
- 11:00 未来の都市 参加型シアター入場付き(空き枠先着)
- フードコートでランチ
- 14:30 日本館(当日予約)
- 17:00 PASONA NATUREVERSE(7日前予約)
- 19:30 電力館(当日予約。2枚しか取れなかったので2名だけ参加)
- 20:00 ブルーオーシャン(当日予約。2枚しか取れなかったので2名だけ参加)
2日目: 晴れて激暑
コスモスクエア駅からタクシーで5分のクインテッサホテル大阪ベイに宿泊。このあたりはタクシーも拾いやすいので行動しやすい。新大阪までだとタクシーより電車のほうがはやかった。
荷物をホテルに預けて、駅前で友人と待ち合わせして参加。開場待ち行列は汗ばむ状態で、ところどころにある冷房機が動いていた。
2日目のタイムラインはこちら。入場からの動きはこちらがよかった。事前予約なしでもなんとかまわれたかんじ。
- 7:50 入場列に並ぶ
- 9:10 入場
- 9:15 フランス館に並ぶ(5分待ち)
- 10:00 クエート館に並ぶ(30分〜1時間待ち)
9:30 オーストラリア館(7日前予約で2名とれたけどフランス館優先したので行かず)- チェコ館でランチ(あとはお腹が空いたら食べる感じ)
- 12:00 三菱未来館(空き枠先着。1枚しか取れなかったので1名参加)
- 13:00 シグネチャーパビリオン 石黒浩「いのちの未来」 (当日予約。5名で取れたので当日枠を用意しているのかも)
- 14:30 関西パビリオン(当日予約。2枚しか取れなかったので2名だけ参加)
- 19:30 シグネチャーパビリオン 河瀨直美 「Dialogue Theater – いのちのあかし -」(当日予約。2枚しか取れなかったので2名だけ参加)
パビリオンについて
アメリカ館

「アメリカって最高だろ!」な感じのパビリオン。ところどころでトランプの写真がでてきてうざい。
さすが宇宙開発の先駆者だけあって、ロケット発射の演出はとても良かった。
うちのおかんが、孫と一緒に月の石をみながら「これ前も見たわー」と言っていたのが感慨深い。
未来の都市

期待外れ。参加型シアターもスマホでアンケート取るだけのしろものだし、展示も微妙で未来を感じにくい。ボールが転がるピタゴラスイッチみたいなのはずっと見れちゃうけどね。
日本館

ロボットが自動で椅子を制作しているところとかはとても近代的。子どもにはちょっと向いてないかもしれないが、大人が学ぶパビリオンかなと。
出口のところにIOWNを活用したふれあう端末が置かれていて、関空と映像や振動が伝わっているのがとてもおもしろかった。通信にタイムラグがないと夢が広がりますね。NTTのパビリオンおもろいかも。
PASONA NATUREVERSE

案内が子供の好きなブラックジャックなので、一番面白かったらしい。iPS細胞から作られた心臓のサンプルを見ていると、「生きてるって何?」と考えてしまう。こういうリアルな展示があると「そうそう、これが万博よね!」という気持ちになる。

電力館
おじいちゃんと息子で参加。まぁまぁ面白かったらしい。
ブルーオーシャン

娘と参加。予約時間が夜8時で、暗い場所で短い映像を見るコンテンツなので寝かけた。
フランス館


ロダンの作品が見れたのがとてもよかった。フランスの美学を感じるパビリオン。

中庭のオリーブの木なんて、盆栽ぽいデザインで、禅の美も感じますね。
クウェート館

砂漠の砂を触れる展示が素晴らしい。

プラネタリウムでは砂漠で眺める星空を表現。すべり台は子どもに大人気。
子どもの満足度が高く、パビリオンのスタッフもホスピタリティ高い人たちで、クウェート行きたくなった。
三菱未来館
めっちゃ待たされるけどすぐ終わってつまらなかったそうです。
シグネチャーパビリオン 石黒浩「いのちの未来」

自分の肉体がなくなり、アンドロイドに記憶をインストールできる未来の話。

子どものことをずっと見守りたいけど、アンドロイドになって長生きしたいか? 記憶を引き継いだアンドロイドは「自分」なのか?
映像から考えさせられることが多く、生きてるってほんと素晴らしいなと感じたコンテンツだった。これぞ万博。

看護師の友人は「そこまでして生きたくない」という意見だし、子どもたちも「アンドロイドで生きるって何?」、「記憶ってアンドロイドに移せるの?」とこの課題にうまく巻き込まれて、石黒さんの問いかけが参加者に響いていた。
関西パビリオン
中に入ってもそれぞれの体験コーナーが混みすぎて「でてってください」と案内されたらしい。
それはちがうやろ。
シグネチャーパビリオン 河瀨直美 「Dialogue Theater – いのちのあかし -」
「あなたが1人の時、何と繋がっていますか?」みたいなお題に対して対話する内容。自分の関心がない問いだとイマイチ面白みに欠けるかもとのこと。
パビリオンというより、グループワークみたいね。
コモンズ

いろんな国々の展示が面白く、国ごとにスタンプが押せるのでスタンプラリーしてる人は楽しそう。
やる気あるブースとないブースに分かれていて面白い。やる気のなさが国柄を表していて微笑ましい。
食事

フードコートは大人数でも席に座れるレベル。外のベンチも多く、席に困ることはほぼない。
お値段は高め。フードコートはスキー場の定番メニューみたいなものが多いけど、北側の韓国料理店、インド料理店などは各国の料理を食べられるので、そういうお店を見つけて、リングの下とかで食べても楽しい。

パビリオン内のレストランは席数が限られているので混み合う。味はとてもいいが、一皿2000〜3000円と高い。でもチェコ料理は日本にない味でおいしく、子どもたちはぺろりと食べてた。
アルコールは、チェコ館下や大阪パビリオン前で売っているので困らない。
西ゲート付近は、各国料理屋がまだオープンしてないので今後増えるかも。
トイレ

トイレは映画『パーフェクトデイズ』にならってか、デザインに凝っているものが多く、オールジェンダーのトイレの影響か、女性トイレが混み合うことは少なかった。
大屋根リング

「こんなのいるのか?」とか言われてたけど、これがなければただの万博。あるから大阪万博だと思う。太陽の塔がない万博公園みたいなもん。

気分転換にリング上を歩いていると、下のオーストラリア館でライブが始まったりするので飽きることはない。

この巨大木造建造物を眺めてるだけでも楽しい。まさに絶景。
まとめ
技術の進化で美しい映像や展示が進化したけど、「触れられる」、「実物」はやはり強い。
砂漠の砂のようななかなかできない体験や、アンドロイド、iPS心臓のような、未来を感じる展示は素晴らしかった。
スマホが使えるのが基本の万博なので、年寄りと子どもには優しくない。当日の予約システムは、大人数に不向き。
つまり、足腰の強い1日歩ける強い身体を持ったソロ参加者に有利な万博だと思う。
でも、効率を考えるだけの人生も味気のないものなので、のんびり世界旅行するだけでも、ここに来る価値はある。
また行きたくなったので、秋にまた来よう。
次こそ人間洗濯機や