ふりかえりにおける他人の意見やコメントはほとんど役に立たない

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エンジニアは問題や課題を扱うのが得意(だって仕事だもの)ですが、ふりかえりなど意見を出し合う場を作るのにはちょっとコツがいります。なぜなら、他人の意見やコメントはほとんど役に立たないからです。

他人の意見がほとんど役に立たない理由

フラットなチームを作ろうとするアジャイル開発において、チームメンバー同士がフラットな関係性を持つことはとても重要です。

では、このフラットな関係ができていないとどうなるでしょうか?

たとえば、上司と部下の関係性がある場合、上司が「〜をやったらいいと思うよ」というコメントは、部下にとって命令に聞こえるかもしれません。たとえば、先輩後輩の関係性がある場合、先輩が「〜をしないからだめなんだよ」というコメントは、後輩にとって先輩によるダメ出しに聞こえるかもしれません。

このように、上下の関係があると、相手に素直に伝わらない可能性があります。

では、水平の関係性ではどうでしょうか?水平の関係性でも、「あまり親しくない」や「部署が分かれている」場合に壁が生まれてしまいます。

このような壁がある場合に「〜をやったらいいと思うよ」と言われても他人事に聞こえるかもしれません。「何も知らない他部署に言われたくない」と反感を持たれる場合もあります。

もうちょっと簡単な例を言うと、しらないおっさんに「オレたちの若い頃はこうだった!だからお前もこうあるべきだ!」なんて言われても「なるほど!すぐやります!」とはならないですよね。

だから、関係性を築けていない他人の意見は、ほとんど役に立たないのではないかと思うんです。

ふりかえりの意見やコメントをフラットにする方法

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フラットな関係性を作るために、僕のような外部から介入してくるアジャイルコーチみたいな仕事でも、やれることはあります。それはファシリテーション技術の活用です。

たとえば、「確認、提案、質問」はよく使われるプラクティスです。ファシリテーターは中立な立場ですが、以下のように提案を行ったりもします。

ファシリテーター「私の経験からいいアイデアが提供できそうですが話してもいいですか(確認)? 〜〜みたいな方法もあるのではないかと思いました(提案)。この提案をどう思いますか(質問)?」

大きな違いは、意見やコメントを相手に確認してから提供している点です。さらに最後の質問で相手に判断を委ねています。「あくまで選ぶのは相手である」という中立な立場にいるのがポイントです

ファシリテーターだけでなくMTGの参加者も、このようなふるまいや立場で話せれば、ある程度はフラットなコミュニケーションになるはずです。

チームビルディングで意見やコメントをフラットにする方法

コーチングを学んでいると「ニュートラルな質問」という言葉がたびたびでてきます。コーチはファシリテーションと同じく、ニュートラル(中立的)な立ち位置で、ニュートラルな質問を行うのが基本だからです。

先述のファシリテーションは、「ニュートラル」ではない介入です。よって、チームの自律性を高めたいのであれば、あくまで補助的な方法になります。本来は、チームがフラットになり、活発な意見交換によって、チームにとって最善の方法を選択できる状態を目指すべきでしょう。

では、意見やコメントをフラットにするために、日々のチームビルディングでできることを考えてみましょう。

ニュートラルでいることはとても難しいです。なぜなら、誰もが異なった意見を持ち、異なった思想を持ち、それにともなったふるまいを日々しているからです。今の時代だと様々な思想や意見を認め合うことが求められています。

お互いが認め合うためには、まず「対話」を増やす必要があります。

エンジニアは議論が得意です。なぜなら、トラブルが起きたときは原因を究明しなければならないですし、対策も確実に行う必要があります。そのために議論が必要です。エンジニアは、議論によって勝ち残った意見を採用・適用するのに慣れています。

しかし、様々な思想や意見を持つチームにおいて、「どちらも正しい」ケースもあります。こういった場合に、議論は適しません。なぜなら、議論には勝者と敗者が生まれるからです。

そこで登場するのが「対話」です。簡単に言うと、「僕はこう思っている。あなたはこう思っている」とお互いの持ち物を見せあうのが対話です。対話に勝ち負けはありません。そしてその後に「さて、どうしようか?」と最適解を一緒に探します。

対話を繰り返していると、「そういう考えもあるんだなぁ」とか「そう思っていたのか」とか相手のことがよくわかってきます。相手のことがわかってくると、相手の立場をふまえた考え方ができるようになります。これによって、だんだんニュートラルな思考に近づいていきます。

大抵の場合、お互いの考えにギャップがあるときに意見がぶつかります。ギャップが大きければ大きいほど、衝突の衝撃も大きくなります。

だったら、そのギャップをあらかじめ理解し合えばいいじゃない! というのが対話を使ったチームビルディングです。

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