明日の記憶 – 萩原浩

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明日の記憶
明日の記憶 - 萩原浩
明日の記憶 – 萩原浩 2005年の本屋大賞で2位になった作品。
お誕生日おめでとう。
きっと素敵な女性になっているんだろうね。
*

記憶は自分だけのものじゃない。人と分かち合ったり、確かめ合ったりするものでもあり、生きていく上で大切な約束ごとでもある

佐伯雅行は広告代理店で働く50歳のサラリーマンだ。
ある会議のとき、CMで起用する俳優の名前が思い出せず、それ以来、ふとした記憶をたどれない症状が現れる。
若年性アルツハイマー。
記憶がどんどん消えていくこの病気には、これという特効薬がない病気だ。
消えていく記憶の中で、彼は明日へと歩いていく。
*
例えば、トイレに行って用を済ませる。
こういった記憶まで消えていくのが「アルツハイマー」という病気だ。昔の思い出だけではなく、脳というものにつまったすべてのパーツが抜け落ちていくのだ。長年連れ添った愛する人に「あなたは誰?」といわれるこのつらさは、本を読んだだけではわからないものだろう。
「明日の記憶」では、もうじき結婚する娘を持つサラリーマンが主人公だ。
彼の記憶が消えていくその瞬間でも、彼の周りでは新しい記憶となる種が花を開く。彼は記憶を掴み取るために、メモを取ったりして花を咲かせ続けようとする。しかし、アルツハイマーという病気は無常だ。
どんどんどんどん消えていく。場所の記憶。人との記憶。味の記憶まで。
それでも明日の記憶を信じて生きていく。
最後の情景は、とても悲しくてたまらないが、悲しい分、とても美しい。
僕にも明日の記憶があるといいな。そんなこと考えることってなかなかないと思うが、記憶は逃げ込む場所ではない。今日という日がとても特別な一日であっても、不確実な明日の記憶が続くといいなと思う。

コメント

  1. 三匹の蛙 より:

    この作家は電通に勤めていたみたいですね。
    作者の詳細を見ながら
    このストーリーを読んでみても面白いかもしません。
    奥さんの愛情の深さに感動しました…

  2. だい より:

    そうなんですね。「博士の愛した数式」といいこの「明日の記憶」といい、記憶というもののすごさを感じてしまいます。

  3. 雑板屋 より:

    「明日の記憶」荻原浩

    明日の記憶がなくなる・・・。
    私自身が私自身でなくなる・・・。
    若年性アルツハイマーの50歳の男性主人公の壮絶な病気との闘い。
    めまいや頭痛・不眠…