小説本

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アフターダーク 村上春樹

最近は、寝る前に読む本と通勤で読む本という具合に分けて読んでいるのだが、「アフターダーク」は家で夜から朝にかけて読むといい本だった。村上春樹さんの本はやっぱり読みやすいが、理解できないが、なぜか取り付かれたように読んでしまう。 マリは深夜、デニーズで本を読んでいた。このまま彼女は朝を迎えるのだろう。トロンボーンを抱えた若者がデニーズに入ってくる。彼はマリを...
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対岸の彼女 – 角田 光代

対岸の彼女 - 角田 光代 第132回直木賞受賞作品 なぜ私たちは年齢を重ねるのか。生活に逃げ込んでドアを閉めるためじゃない。また出会うためだ。 お世辞ではなくすんばらしくいい本だった。本当にすんばらしい。 日曜日はコーヒーでも淹れて、本でも読んで過ごそうと選んだ「対岸の彼女」だが、びっくりするぐらい夢中になって読みきってしまった。 「対岸の彼女」を読んでみ...
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1リットルの涙

「世界の中心で、愛を叫ぶ」の評価が真っ二つに割れる中、この「1リットルの涙」を読んで気がついたことがあった。個人的には「世界の中心で、愛を叫ぶ」は感動する映画だと思うのだが、酷評するにはわけがあると思う。それは映画がフィクションだからだ。 フィクションであれば、遠慮なく文句が言える。悲しいがそういうものだ。それがこの「1リットルの涙」のように現実にあった出...
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僕のなかの壊れていない部分 – 白石一文

僕のなかの壊れていない部分 - 白石一文 前にこんなことを言われた。 「あなたは私のことをあんまり好きではないけど、私が好きだからいいの」 それ以来、ずっとこの言葉のことを考えている。 どうして僕は自殺しないのだろう。 主人公の「僕」は自分を取り巻く環境の中、生きること、死ぬことを正確に捉えようとするが、自分の道を見出せないまま、時は無常にも流れていくのだっ...
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カフカの「変身」

変身 - カフカ 別にカフカさんが変身するわけではない。 ある朝、グレゴール・ザムザがなにか気がかりな夢から目を覚ますと、自分が寝床の中で1匹の巨大な毒虫に変わっているのを発見した。 この有名な文章で始まるカフカの変身。 グレゴールさんは褐色の毒虫に変身している。それまでに前兆があったりしたわけではない。いきなり目が覚めたら虫になっていたのだ。呼んでいくにつ...
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ダンス・ダンス・ダンス – 村上春樹

羊をめぐる不思議な冒険から数年後の物語。不思議な耳を持つキキという名の女性を思い、「僕」はもう一度ドルフィンホテルを訪れることにする。僕の周りの出来事はすべてつながり、こっちの世界とあっちの世界の間で、自分が求めるものを探し、確実にステップを踏んで踊ろうとする僕。 ダンス・ダンス・ダンス。 テレビで同志社女子大?の教授さんが「中国と村上春樹」について熱く語...
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スプートニクの恋人 – 村上春樹

元気だよ。まるで春先のモルダウ川みたいに。 すみれは「僕」の唯一の友人だ。彼女はあるとき嵐のような恋に落ちた。相手は女性。 この奇妙な恋愛は、予想もしない方向へと発展していくのだが。。。 この「スプートニクの恋人」あたりから、村上春樹さんの描く登場人物のジョーク?に好感が持てるようになった。スプートニクとは、ソビエトの世界初人工衛星らしい。スプートニク2号...
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ナルニア国物語映画化(らしい)

川崎チネチッタで「ロング・エンゲージメント」を見た後、階段を下りると大きな看板が立っていた。よくみてみると「ナルニア国物語映画化!」とある。おお!あの物語を映画にするのか!! 昔、「耳をすませば」を見てから、図書館の本を読みあさったことがある。たしか17ぐらいのときだったと思うが、ありとあらゆる物語本を読んだ。(しかし指輪物語には興味をもたなかった。。。映...
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世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド – 村上春樹

どれだけ歩けば、彼は人間なの? どれだけ船をこげば、白いハトは砂浜で眠ることができるの? どれだけ銃弾が飛べば、永遠に禁止されるの? 友よ。答えは風の中。 答えは風の中。 Bob Dylan - blowin' in the wind より この小説の中で、村上春樹氏はボブ・ディランを「まるで小さな子が窓に立って雨降りをじっと見つめているような声」と例えて...
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風の歌を聴け

デレク・ハートフィールドという作家の作品では、主人公が3度死ぬ。 ある新聞記者がインタビューでこう聞いた。 「このことは矛盾じゃないですか?」 すると彼はこう答えたという。 「君は宇宙空間で時がどんな風に流れるのかを知ってるか?」 記者は「そんなこと誰にもわからないですよ。」すると彼はこう答えた。 「誰もが知っていることを小説に書いて、いったい何の意味があ...
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ノルウェイの森

ノルウェイの森 上 - 村上 春樹 ようやくノルウェーの森を読み終えることができた。 友人の自殺から始まり、喪失感を持ったまま文章は終わる。 僕が一番初めに受けた印象は、みんな偉そうに話すというところだ。まるで、登場人物に「世の中はこうなっていて、こうだからしかたないのよ」と慰められている感じがした。そしてどこか心の奥で完全にあきらめているように話す部分が...
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蛍川 – 宮本輝

「青が散る」を前に読んだが、この本も素晴らしかった。 蛍川は芥川賞を受賞したものだが、この本にはもう一つ「泥の川」と呼ばれる作品が載っている。 大阪の安治川を描いたものなのだが、どうしようもなく心にしみこんでくるものだった。 「はぁぁぁー」とため息というより心から染み出てくる何か。 宮本輝の小説を読むとそれが溢れてくる。 少年のせつなさ、どうしようもない感...
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テロリストのパラソル

(写真)こういう予報に疑問を持ってます。曇りはどこいったのじゃ!! この界隈のBOOK OFFは極めているので、古本を探すのが楽しくて仕方ない。 買いだめた本を読みきったので、8冊ほど105円コーナーで購入。 なんか内容が重そうな本ばかり買ってしまった。。。 久々にミステリーを読んだ。 たまたまBOOK OFFで売っていて、昔母親が僕に面白さを語っていたの...
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不自由な心

(独り言)幸せになろうとする人間が少ないと思った。なんでだろ。 この小説の著者に感じるのは、 真実を追い求めようとする強い姿勢だと思う。 この短編小説は暗い話が多いかもしれない。 しかし、その中に現れる不条理な何かは、 人間の心理を越えて、様々な形で僕の心にはいってきた。 生きていくうえで、様々なことを知る。 そして、その人間の持つ不自由な心を悲しむ。 感...
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一瞬の光

(写真)田園調布駅。私の記憶では、この駅の近辺に筋肉マンがすんでいる。 30後半のエリートサラリーマンと暗い過去を持つ短大生が出逢い、 日常の中で、大切なものを感じ取っていく感動ストーリー。 とても力強い物語だった。 少々理屈っぽい部分があるが、分厚い本なのにあっという間に読むことができた。 先日話した、「兵士と王女」の物語も、この本ででてきた。 読み終え...
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コインロッカー・ベイビーズ

(写真)本日も暑いぜい! 世の中には、役割を担う人間がたくさんいるが、 必要な人間などいない。 必要とされなくなり、捨てられたキクとハシ。 この世の中の全ての人間が、 コインロッカー・ベイビーなのかもしれない。 「街を廃墟にしてやる」 彼らの見つけた音。 そして生まれる。 村上龍の小説はなぜか痛々しい。 恐ろしいほど頭に浮かぶ色。 過激な描写。 同じ作...
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限りなく透明に近いブルー

乱交・暴力・麻薬。 米軍基地近くのハウスを舞台に描かれる、青春作品。 描写がとてもえぐく、読んでいるととてもつらい部分もあった。 この本では、そういった文が、他人事のように静かに書かれている。 読んでも読んでも、主人公は現実に帰ってこない。 登場人物でさえも、非現実的。 そんななかでも、なぜかその痛みを感じることがあった。 青春とくくればそうかもしれないが、...
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