小説本

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人間の土地 – サン=テグジュペリ

ぼくには生きることが必要だ。 サン=テグジュペリは私が知る上で完璧な「飛行士」だと思う。 彼は戦争にも参加しており、出撃してそのまま行方不明となったエピソードも有名だ。 「人間の土地」はサン=テグジュペリの経験談を基にした哲学書といえる。大人になろうとしていた私がはじめて彼の作品「星の王子さま」を読んで、本当に感動をうけた。そして一番好きなジブリ作品である...
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ネバーランド – 恩田陸

俺の世界はここだけだ。 これは、俺のだ。あんたたちのじゃない。(第四日 遠い季節) * 伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みでありながらこの寮に残ることに決めた4人の少年たちは、ふとしたきっかけではじめた「告白」ゲームをきっかけに、それぞれの事情を共有していく。 7日間の出来事を中心に、少年たちの成長をつづった感動と思い出を与えてくれる作品。 フェアじゃな...
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神の沈黙 – 遠藤周作「沈黙」より

一人の人間が死んだというのに、外界はまるでそんなことがなかったように、先程と同じ営みを続けている。こんな馬鹿なことはない。・・・ なぜ、あなたは黙っている。あなたは今、あの片眼の百姓が(あなたのために)死んだということを知っておられる筈だ。なのに何故、こんな静かさを続ける。 小説「聖書」の後に読んだせいか、とても考えさせられる本だった。遠藤周作さんの「沈黙...
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昨夜はたくさん夢を見た

私を封じこめているガラス瓶はひどく分厚くて、私はいつもぼんやりしていた。 角田光代さんの「ピンク・バス」にある「昨夜はたくさん夢を見た」の言葉が心にしみる。 現在東京に住んでいるが、ここには僕の友達が誰もいない。 要するに孤独というやつだ。元々が大阪生まれの大阪育ちなので、こちらに友達という人が誰もいないのだ。親戚は1人いるんだけど疎遠になっており、よく考...
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その日のまえに – 重松 清

それぞれの「その日」。 やがてくる死というはじまりを前に、人は何を思うのだろう。 その日のまえに - 重松 清 連作短編集。 記憶は消え去るわけではない。「忘れる」と「失う」とは違う (ひこうき雲より) 「夢」にも至らない漠然とした「憧れ」にふらふらと引き寄せられていた時代をすごした妻が迎える「その日」。幼い頃に友人をなくした男が迎える「その日」。女の手...
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半島を出よ – 村上龍

おれの世界だからおれが自分で壊すんだ。 半島を出よ - 村上龍 * 北朝鮮のコマンド9人が福岡ドームを占拠。その2時間後、さらに500人弱の特殊部隊が福岡の町を制圧した。九州を閉鎖した日本政府に対し、彼らは反乱軍を名乗り日本からの独立を宣言しようとする。 そして、この戦いに立ち上がったのは、世の中から見捨てられ世の中を見捨てた少年たちだった。 * 本当に...
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犯人に告ぐ – 雫井 脩介

めちゃめちゃ面白くて最期まで読みたくて午前3時まで読んでしまった。 過去の失態により左遷され、再び捜査に戻ってきた巻島警視。彼が担当する事件は「劇場型犯罪」。手詰まりになった事件をなんとかするため、TVを利用して犯人をおびき出そうとする。 犯人に告ぐ。お前はもう逃げられない。 この物語のいいところは、「犯人に告ぐ」という強烈なタイトルも素敵だけど、本が2段...
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となり町戦争 – 三崎亜記

僕は耳をすませた。彼女の言うとおり、僕は、僕は僕のイメージの中の「戦争」を特別視していて、現実の戦争が見えていないだけなのかもしれない。           第2章 偵察業務 より 町の広報にこんな記事が書かれていた。「となり町との戦争のお知らせ」。僕はその「戦争」というものがイメージできず、普段と変わらず生活をしていた。やがて僕のところに「偵察業務従事者...
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袋小路の男 – 絲山 秋子

「社会にだって目に見えないことのほうがおおいよ」 尾島にだけは、そんな独り言めいた言葉を言えた。 だから人間同士は空間を言葉で埋め尽くそうとする。                 アーリオ オーリオより 袋小路の奥に閉じこもる男と、それを見続ける女のラブストーリー。しとしととした先のあるようなないような物語だった。でも幸せに満ちている気がするのがとてもよか...
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図書館の海

恩田陸さんの「六番目の小夜子」とか「夜のピクニック」とかの番外編が入っている。上記2つの作品が面白かった僕にはたまらない本だった。 角田光代さんの「空中庭園」は映画の予告編を見て購入。 今度は「ナラタージュ」を読みたくなる作家さんだったな。
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肩ごしの恋人 – 唯川恵

るり子はいつだって、自分が幸せになるための努力を惜しまない。 久々に体が震える感じの本だった。 世界になじめない女性2人の友情。 中でももっとも印象的だったのは、「るり子」という登場人物だ。彼女はとても正直で、とてもバカで、とても愛しい女性だ。彼女の一言一言はわがままに感じるかもしれないが、僕にはとても一生懸命に見えた。 我慢なんて、少しも自分を幸せにして...
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オー・ヘンリー短編集

ベスト・オブ・O.ヘンリー 人の話を聞いているととても面白い。 ガストでドリンクバー飲みながら聞いたり、電車で誰かが話しているのを聞いたり。そういうときに聞く話はとても教訓に満ちていると思う。 ただ、飲みながら話す内容はあまり役に立たないことが多いと思う。大体、飲まないと話せない人の話なんて信用できないものだ。飲みながらでも話ができる人は結構少ない。 冬に暖...
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号泣する準備はできていた – 江國香織

「なんでなんだろう?」 と彼女は言った。僕からしてみればつぶやいたぐらいにしか聞こえない音量で。その後、彼女が号泣することをまだ誰も知らない。
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沈黙

でも僕が本当に怖いと思うのは、 青木のような人間の言い分を無批判に受け入れて、 そのまま信じてしまう連中です。 村上春樹 - 「沈黙」より 私はとても考える人間でして、人から「考えすぎだ」と言われることがたまにあります。それはすべてを気にする性格だからでしょうか、人の発言などにはとても執着を持ちます。相手の軽はずみな発言によって、誰かが傷ついたりすること...
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囚われ人のジレンマ – 山本文緒「プラナリア」より

まずは、3つの話をしよう。 ?囚人のジレンマ 2人の泥棒が警察につかまって、2人別々に取調べが行われた。しかし、二人ともなかなか罪を認めないため、警察は2人にこう言って罪を認めさせようとする。 本当のことを話せば相棒の罪は重くなるが、お前の罪を軽くしてやる。ただし、相棒が先に話してしまっていたなら、相棒の罪は軽くなって、お前の罪は重くなる。さらに、2人とも...
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