僕が社会人になったときは、プログラマなんて5Kなんて言われていて(解像度の話じゃないよ! 危険、きつい、汚い、暗い、くさいだよ!)、自分も含め、コミュニケーション能力が低い人が多かった気がします。そんな世界でたびたび登場するのが「とんがったエンジニア」。彼らは今の時代もう生き残れないのかもしれない。
とんがったエンジニアとは?
技術力が圧倒的で口が悪く、チームプレーがしにくくて名高いのが「とんがったエンジニア」です。もうちょっと細分化すると、とんがりには2種類あるように思います。
- 技術がとんがったエンジニア
- コミュニケーションがとんがったエンジニア
ここでは、後者をとんがったエンジニアとしています。
とんがったエンジニアについて若者はどう思うか?
たまたま、とんがったエンジニアについて若いエンジニアと話す機会があったので、若い世代はどう思うか聞いてみました。
その答えは「イキってるだけだと思う」だそう。
そのエンジニアはチームリーダーだったので、チームリーダー視点でも考えてくれました。その結果は、以下のようなものでした。
- チームで作業する上でコミュニケーションは重要なのは当たり前。いくら仕事ができるとしても、うまくチーム連携できないのであれば、メンバーとして必要な人材にならない。
まぁ、そうですよね。
とんがったエンジニアと働いた時の話
僕もとんがったエンジニアに多数出会ってきました。特に印象的だったのは、僕のチームにそういう人材が来たときのことです。
開発が一段落したときに僕が思ったのはこうです。
- 相手をするのにすげー疲れる。気を使う
- 周囲も同じくすげー疲れてる。気を使う
- たしかに出力量は大きい。ただ、それに成果が伴っているかは別の問題
たとえば、よく切れる包丁が手元にあったとしても、おいしい料理ができるとは限らないんですよね。そして、よくきれる包丁で手を切っちゃうリスクも増えたり。
いわゆる諸刃の剣です。そこまでして使いたいか?ってなると「むーん」ってなると思います。
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チームや組織には、多様性が重要だと思いますが、コミュニケーションに難がある人もその「多様」に入れるかは考えたほうがいいと思います。
もちろん、活躍できるに越したことはありませんが、なんでも用意されると考えるのはおかしいでしょう。誰かとの場は自分自身も参加して創るものだからです。
現在は、小さなチーム開発が主流ですし、個人のパフォーマンスに頼るより、チームの心理的安全性を高めて総和を増やすほうが効率的というGoogleの発表もあります。
だとすると、とんがったエンジニアが暮らせる現場はなくなり、絶滅しちゃうのかもしれませんね。