ヤンゴンへ
最終日はヤンゴンにちょっとだけ寄り道して帰る。チェックインのときに、飛行機のチケットを聞かれるので、便名などを伝えておけばリコンファーム(チケットの確認作業)をしてくれる。チェックアウトの前日に、フロントでロビー集合時間を聞いておくこと。
ヒルトンから飛行場へは5分だが、1.5時間前に行くのがいいらしい。ただ、再度のイミグレーションも一瞬でおわり、やることがない! サンドウェー空港は工事中。大きく拡張しているように見えた。小さなカフェと、モバイル端末を売っているショップだけがあった。
手荷物を預け、またイミグレーションをして、やることがないので、作りかけの二階から風景を眺めた。そして、出発ロビーへと向かうと、小さなカフェとお土産屋があり、冷房があった。どちらもどこかのホテルのショップのようだったので、値段が高かった。缶ビール3ドル。
そしてなんと、出発時刻30分前に、全員揃ったからか早めの出発! 早く飛行機が出ることってあるんですね。
ヤンゴンに到着後、念のため荷物預かりサービスを聞いてみたが、事前情報通りやっぱりない! だから、タクシーの運転手と半日貸し切りを交渉した。ミャンマーのオプショナルツアー予約ができるVELTRAだと半日一人59ドル(4人だと約240,000チャット / 約24,000円)だったので、4人1時間10,000チャットは安かったのかもしれない。
まずは人気スポット「シュエダゴン・パゴダ」へと向かう。空港からだと8,000チャットが相場らしい。ちょっと混んでいたが、30分ぐらいで到着。
タクシーの運転手ゾゾが、入館方法を教えてくれた。裸足になって靴を預け、返してもらうときにお布施を行うのがマナー。膝上を出すのがだめらしくて、そういう一には民族衣装のロンジーを借りる(デポジット制)か買うかする必要がある。
さらに、入り口にいたキンさん(Khin Saw Aungさん)というガイドが、日本語と英語が上手だったので、10,000チャットで案内してもらった。だいたいひとまわりするのに1時間ぐらいかかるらしい。
ガイドははじめてだったが、いろんなことを質問できてとてもよかった。これからの旅では、現地ガイドを必ず頼もう。メールアドレスは khinsawaung1956[a]gmail.com だそうなので、行くならぜひどうぞ。上品な年配の方です。
パゴダは丘の上にあるので、階段かエレベーターを利用。階段にはたくさんのお土産屋さんが並んでいた。それにしても大きな建物だ。両替もできて、1ドル1,375チャットと、空港よりちょっとレートがいい。
シュエダゴン・パゴダは、2600年前に作られたお寺。当時は小さかったが、増設されてこんなにも大きくなったそうだ。一番大きな仏塔には金が貼られていて、大きさと輝きに圧倒されてしまう。
金箔はたしか2,000チャットぐらいで買えて、仏像に自分で貼り付けられるらしい。
ミャンマー市民は、パゴダに朝と夜お参りするらしい。日陰は休憩スペースみたいになっていて、誰もが寛いで談笑していた。デートしているカップルもいた。
それにしても、この信心深さには敬意を払う。この信仰心が、安らかな国民性を支えてるのかもしれない。
パゴダには4つのブッダが東西南北にあって、さらに曜日ごとに仏像がおいてある。生まれた曜日の仏像に水をかけながら、願い事をするという。
キンさんとわかれ、ドキドキしながらタクシーへ。おお! 運転手は 逃げずにいた! みんなキャリーがなくなっても泣かないようにしていたが、これなら大丈夫そう。
シュエダゴン・パゴダから、ダウンタウン近くのボージョーアウンサンマーケット(Bogyoke Aung San Market)へ移動。混雑していたので30分ぐらいかかった。信号がかわるのに5分以上待つし、割り込みを許さない文化みたいなので、そりゃ渋滞するわな。
マーケットの中心には宝石のお店が並ぶ。翡翠とか石が流行ってるみたい。入るとすぐに「名古屋で働いていました」的な若い兄ちゃん数人が呼び込みでやってきた。
レストランを探していたので連れて行ってもらったが、ちゃっかり自分のコーラを頼むところがなんともなぁ。ランチはひとり6,000チャットぐらい。ここは油がすごく多くて、中華料理みたいな味付けだった。あんまり美味しくなかった。
彼のやっているロンジーショップにも寄ってみたが、他と比べると倍額だったので「他も見たいから」と断って移動。はっきり伝えると引き下がってくれた。
多分、これから先、そういう街になってしまうのだろうか。お金や勝ち負けの問題というより、価値に対して相当な対価が支払われるという原則を守れない国は、きっと豊かな国にならないし、尊敬されない。これはミャンマーのような発展途上国だけでなく、日本でも同じだと思うのだ。
時間が余ったので、少しだけダウンタウンを歩いた。一気に民度が高くなるが、身の危険はあまり感じなかった。ガパリだと、すれ違う人がみんな珍しそうに見てきたが、ここはそんなに気にしないみたい。
ヤンゴンだとホームレスも多くなり、レストランで食事している間、ずっと僕の背中をつつく女性がいた。ちょっと痛いぐらいにつついてくる。アジアを旅するようになって、その貧困に直面したときに、どうすればいいのか、まだ答えが見つかっていない。だから、毎回、同じ気持ちになる。ああ、生きるって大変だ。
帰りはダウンタウンから空港まで、タクシーで1時間ぐらいかかった。ダウンタウンはとても混んでいるので、やっぱり2時間ぐらいは見ておいたほうがいいのだろう。
帰りもバンコク経由のためターミナル2へ。出国ロビーには土産物屋がならんでいるので、ここで探してもそれほど高くない値段で買える。
注意したいのは食事。レストランがひとつと、カウンターしかない軽食屋がひとつとしけないので、帰りの便の客ですぐに満席になってしまう。だから、早めについてレストランに直行。そこでゆっくりしてから、手荷物検査に進む前に(出発ゲートに入るときに検査がある)、お土産屋を探したほうがいい。ゲート前には自販機くらいしかない。
レストランではチャットが使えるので、そことお土産で使い切ること。両替はあるけど、チャットからドルにはできなかったので、バーツにして経由地のバンコクで使い切った。出発ロビー前にドルに変えとくべきだった。
おわりに
今回のタイムスケジュールは以下を予定していた。そして、ほぼ達成できた。
- 12/15(木)
- 0:20 HND 出発。
- 5:25 バンコク(BKK)着
- 乗り継ぎ(2h35m)
- 8:00 BKK 出発
- 8:45 ヤンゴン(RGN)着
- 乗り継ぎ(4h)
- 12:45 RGN 出発
- 13:35 サンドウェー(SNW) 着
- 12/16(金)
- AM:シュノーケリングツアー、PM:サイクリングなど
- 12/17(土)
- プールでのんびり
- 12/18(日)
- 10:10 SNW発
- 11:00 RGN着
- 首都ヤンゴン観光
- シュエダゴン・パゴダ
- アウンサンマーケット(昼食も)
- 15:30ごろに空港に出発
- 17:00ごろ空港到着
- 19:50 RGN発
- 21:45 BKK着
- 23:15 BKK発
- 12/19(月)
- 6:55 東京組 羽田着
深夜便を使って、1日目と最終日の時間を確保したのがポイント。こうすれば、初日は昼から遊べて、最終日に経由地に立ち寄れる。そして、(まだ経験していないが)飛行機の遅延も乗り切れる余裕ももてる。
予算は、ツアーだと高かったので、エクスペディアで手配した。ホテルもタイミングよく割引価格だったので、まとめて頼めた。羽田発3泊5日で83,202円(バンコクまで往復:61,630円、バンコクからサンドウェー21,572円)。
ガパリ情報がぜんぜんないけど、『地球の歩き方』はやっぱり参考になる。
それ以外には去年、タイに行ったときから、事前にその国の歴史を読んで勉強するようになった。
今回の旅本は『モーターサイクル・ダイアリーズ』。最後まで読めなかったけど、ヒルトンのライブラリに置いてきたので、また行ったら続きを読もう。
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年に一回の楽しみである海への旅も、今年で12年目を迎える。その間に、誰かが結婚したり、誰かの子どもが生まれたり、行く仲間も変わり、変わらないものもあった。
いつまでこれを続けられるかわからないが、毎年、これが最後かもしれないと思うと、旅がどんどん楽しくなってきた。
帰りの飛行機で、友人とこんな話をした。
「今度は10年後に来たい」
ミャンマーはこれからどんどん変わっていくだろう。その10年で何が変わって、何が変わらないのだろうか。
変わってしまうのはミャンマーなのか、それとも僕らなのか。
そんなことを考えながら、夢のような楽園生活を終えることにする。
コメント
来年早々に初ミャンマーです。非常に参考になりました。詳細を綴ってくださりとても感謝です。おかげで決心がつき、昨日チケットを購入しました。私も今から少しミャンマーについての歴史を理解して、訪れる事にします。どうもありがとうございました。
よい旅を!