
@TAKAKING22撮影
アジャイルジャパン2012 東京サテライトでアジャイル入門セッションを発表させて頂きました。前回、前々回につづき、今回はまとめとなる『小さな変化、大きな渦編』を補足させて頂きます。資料はSlideShareとSpeaker Deckで公開中です。
まとめていて気がついたのですが、たくさん情報を入れすぎてまとまりがないですね・・・ごめんなさい。
小さな変化、大きな渦
アジャイルをはじめるときは、よく言われるように
- 小さなプロジェクトから
- 少人数で
- できるはんいでいいから関係者を巻き込んで
やるのがいいと思います。ここで成功したならば、次のステージとして「スケール」や「横展開」が考えられますが、これらを意識した途端に難易度が上がるため、なかなかうまくいかないことが多いでしょう。
今で3つのプロジェクトをサポートした(している)のですが、どのプロジェクトでも同じようにうまくいくとは限らないことがわかりました。最近ではスケール、横展開させることは特に考えておらず、社内で啓蒙活動もする気はありません。他人を変えるのは難しく、うまくいかないことが多いので疲れるからです。
そこに時間をかけるほど人生は長くないはず。だから、本気で全部変えたいと思うならトップダウンにしたほうがいいとよく伝えています。そうすれば速くできる。
社内でがんばって反応を待ったり、社内啓蒙するよりも、Agile Japanのような場所で発表する方がフィードバックも多く、声が届く広さも段違いに違います。最近だと、社外での発表をWebで知り、声をかけてくれる同僚が現れるようになりました。ちょっと遠回りですが、巡り巡って声は届くのだなぁと。今後はそういった情報を取りに来る人を中心にアプローチを続けていこうと思っています。
そんなやり方を進めてきた結果、少しずつ変化が起きています。
その一例ですが、CIサーバJenkinsが徐々に浸透し、Tryとして10数台のサーバを構築し使ってもらう取り組みを始めています。個人的な観測ですが、Jenkinsは社内のレガシーコードを改善するのになくてはならない存在と考えており、将来的に300台ぐらいまでふやしたいなぁと目論んでいます。
「会社まるごとアジャイルになったぞ!」とかいう派手な発表じゃなくて申し訳ないんですが、小さな変化がちょっとずつ増えています。上の写真は最近の社内の様子なのですが、朝礼やタスクボードを見える場所に貼ることで、通る人が興味を持ったり、自分も始めてみたりするようになってきました。この1年でだいぶ付箋が貼られた壁が増えてきたのを実感しています。
さらに、社内でアジャイルに興味を持つ人が増えたおかげで、Jonathanの来日に合わせて、プライベートトレーニングを開催することもできました。当時の様子は楽天開発部のFacebookページで確認可能です。私はサポートでトレーニングを見ていたのですが、Agile Conferenceのセッションと同じ雰囲気を味わえました。今後も、Jonathanのような人の来日に合わせて、定期的に開催したいと思っています。
私はアジャイルが好きなので誰に何を言われようとやっていくつもりですが、従来のやり方が悪いわけではなく、時代が変わってきて従来のやり方一辺倒では「よりよく」できなくなってきた気がしています。
よく「アジャイルは銀の弾丸ではない」と言われています。私もアジャイル系の勉強会に参加し始めた時に、いろんなところでそういう話を聞きました。でも、それを考えすぎると何もできなくなってしまう。私はアジャイルに期待しています。期待するから勉強しています。好きでやってるんだから銀の弾丸だと思ってもいいんじゃないかなーと思っています。
決して大きな銀の弾丸で仕留めるつもりはなくて、小さな弾丸でもたくさん連射すれば効くんじゃないか?小さな変化ですが、途切れないように続けるのはそういう理由があります。
サービス開発に携わることになり、東京サテライトのテーマである「リーンスタートアップ」や、出版されたばかりの「継続的デリバリー」から、たくさんのアイデアを期待しています。次はビジネスへ開発をつなげてみたい。そう思う今日この頃です。
おわりに
長々と補足させて頂きましたが、本当にまとまりのない発表で申し訳ありませんでした。また、懇親会ではたくさんの方に声をかけていただき、フィードバックをたくさんいただき感謝しています。質問などがあればいつでもお願いします。また、どこかでお会いできることを楽しみにしています!
最後に、半年ぐらい前に聞いたJonathanの「Agile in a Nutshell」と同じタイトルの発表を、日本のカンファレンスで発表できて嬉しかったなぁ。次はアメリカで発表だな。
はじめてのアジャイル – Agile in a nutshell