人間の土地 – サン=テグジュペリ

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人間の土地

ぼくには生きることが必要だ。

サン=テグジュペリは私が知る上で完璧な「飛行士」だと思う。
彼は戦争にも参加しており、出撃してそのまま行方不明となったエピソードも有名だ。
「人間の土地」はサン=テグジュペリの経験談を基にした哲学書といえる。大人になろうとしていた私がはじめて彼の作品「星の王子さま」を読んで、本当に感動をうけた。そして一番好きなジブリ作品である「耳をすませば」のパンフレットで宮崎さんが影響を受けた本として彼の作品が挙げられており、これは呼んでみなくてはと思い、「夜間飛行」、そしてこの「人間の土地」を読んだ。
「夜間飛行」では確固たる人間の意志をとてつもなく感じたが、この「人間の土地」では体験談が主となっているが、そのエピソード一つ一つはとても興味深い。砂漠に墜落してさまようなど、極限状態のエピソードが多いが、よくある「いやーあの時は死ぬかと思ったよ」というようなものではない。
彼が極限状態で語る内容は、我々が住むこの「人間の土地」に対する思いだ。その内容はとても強く、とても確かだった。Wikipediaに書いてあったが、彼の描く精神のすばらしさに彼はパイロットの憧れの的になり、当時的であるドイツ軍にも「彼のいる部隊とは戦いたくない」という兵士もいたという。

たとえ、どんなにそれが小さかろうと、ぼくらが、自分たちの役割を認識したとき、はじめてぼくはら、幸福になりうる、そのときはじめて、ぼくらは平和に生き、平和に死ぬことができる、なぜかというに、生命に意味を与えるものは、また死にも意味を与えるはずだから。

そして、「人間の土地」は以下の言葉で結ばれる。

精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる。

2000年に彼が最期に飛び立ったという飛行機が発見されたが、間違えなく彼は僕らの心の中を飛び続けている。