最後の家族 – 村上龍

感想おまちしてます!

村上龍さんの最後の家族を読んだ。
この物語にもあるように、僕の家庭でも「家庭内暴力」があった。ひきこもりもあったかもしれない。母親ととっくみあう弟を階段から殺すつもりで突き落とそうとしたこともある。これは社会に対する問題なんかじゃない。体験している人間から見れば戦いだ。


僕からしてみれば「ひきこもる人間」や「家庭内の弱者に暴力を振るう人間」なんてものは理解できない。しかし、この本を読んで理解したくない部分もあったことに気が付いた。そして、問題を抱える人間の気持ちの一つを感じることができた。
理想の家族というものを想像できる人間はたくさんいるのだろうか?父親が会社に働きに行って、母親は家事をうまくこなし、子供たちは仲良く、週末には家族みんなで出かけ、笑顔が絶えない家庭。書くのは簡単なのだが、「これが理想の家族」だと断定できないだろう。
時代とともに家族の形というものは変化していると思う。たくさんの選択肢がころがる今の世の中では、そのうちのどれが自分に最適なのか考えるのが難しい。自分でも考えてみたが、さっぱり「理想の家族」というものが浮かばない。僕にはまだ早いようだ。
その中で「最後の家族」という本を書くことはとても難しいことだと思う。語られて誰もが皆「はい、そのとおりです」と思えるはずがないだろう。でも、この「最後の家族」を読んでみて、家族に対する考え方が変わった気がする。これはいい意味でもなく、悪い意味でもない。
僕の家族が変わり始めたその前。それが僕にとっての「最後の家族」だったのかもしれない。でも、いろいろあって今の形となった事実がある。今の年齢になって家族を意識することだってあるだろう。そう、これが僕の家族なのだと。
夏休みで実家に帰ったとき、弟にこの本をあげた。活字なんて読まない奴だけど、兄という立場としてこの本を読んでみてほしかった。あの時なにも感じてやれなかった僕を許して欲しかったからこんなことをしたのかもしれない。
ねぇ、父さん、母さん。あの時の僕らは誰かにこう言って欲しかったのかな?
「大丈夫、問題ない」って。

コメント

  1. chaton より:

    何度も繰り返し、読ませて頂きました。
    「一人で生きていけるようになること。それだけが、誰か親しい人を結果的に救うんです。」
     (「最後の家族」本文より)
    自分を大切にすることが自立の一歩であり、
    人を大切にしていくことにつながっていくと感じています。
    私にとって、自立は、大きな課題です。
    家族という形を選択しなかった私です。
    互いを認めていくことからのスタートでした。
    たくさんのことを考えさせられた一日でした。
    あなたの文章に感謝しています。

  2. だい@仮装大賞ブーム より:

    こんばんわ。少し大人になると「家族」というものの不思議な感覚について考えてしまいますね。今は謎な存在ですが、いつか自分の形が見つかればうれしいかも・・・と思います。家族ってすごいな?

  3. 三匹の蛙 より:

    深いですね…。
    村上春樹は結構読むんですけど
    村上龍は5,6冊くらいしか読んでないんですよ。
    論文作りが終わり次第…本屋に直行です(笑)

  4. だい より:

    まったく深いですね。
    村上龍さんの書く本は深いです。今読んでいる「愛と幻想のファシズム」なんてもう!通勤で読む本ではありません。。。でも夏読みたくなる作家なのです。