僕のなかの壊れていない部分 – 白石一文

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僕のなかの壊れていない部分僕のなかの壊れていない部分 – 白石一文
前にこんなことを言われた。
「あなたは私のことをあんまり好きではないけど、私が好きだからいいの」
それ以来、ずっとこの言葉のことを考えている。

どうして僕は自殺しないのだろう。

主人公の「僕」は自分を取り巻く環境の中、生きること、死ぬことを正確に捉えようとするが、自分の道を見出せないまま、時は無常にも流れていくのだった。
この「僕のなかの壊れていない部分」の初めで「ノルウェイの森」のことが少し書かれていた。主人公に「僕」が使われていることから村上春樹さんのような小説を書きたいのかな?と思ってしまった。(理屈っぽい主人公が嫌味に書かれているのは狙ってんのかいな?)
この小説の「僕」のいうことがとてもよくわかったので、最後には「やっぱりそうか、そうなのか」と思ってしまう。
一緒にいる人間の考えていることなんてわからない。だけど、その一瞬を大切にしようとする。そういった心の指紋みたいなものが、誰の心の中にでもあって、それをとても怖く感じるときがある。世界に自分だけが生きていて、それを誰かに見られている感じ。誰かといるときほど、孤独を発見することはない。それでも誰かといるのは、「寂しい」とかいう感情だけでなく、誰かを思う自分を信じたいからだろう。
きっと僕には大切なものが足りないのだろう。
自分でそれがわかっていながら、何もできない自分はたまらなくす く い よ う が な い。
地球がガラスみたいな透明なものでかこまれていて、誰かがそれを手の上に乗せ、眺めているような気がして、今日も空を見上げたりする。