スプートニクの恋人 – 村上春樹

感想おまちしてます!

スプートニクの恋人

元気だよ。まるで春先のモルダウ川みたいに。

すみれは「僕」の唯一の友人だ。彼女はあるとき嵐のような恋に落ちた。相手は女性。
この奇妙な恋愛は、予想もしない方向へと発展していくのだが。。。
この「スプートニクの恋人」あたりから、村上春樹さんの描く登場人物のジョーク?に好感が持てるようになった。スプートニクとは、ソビエトの世界初人工衛星らしい。スプートニク2号は犬を乗せ飛び立ったらしいが、衛星を回収することができず、その犬は宇宙における最初の犠牲者となったという。

もちろん。この混じりけのない心を、そのまま取り出して見せたいぐらいだ。

この小説の「僕」はとても丁寧に、とても愛情を込めてすみれに接していた。彼は彼女のことが好きだからというのもあるのだが、無気力というかなんというかな登場人物の多い、村上春樹さんの小説で、初めて少しだけ希望が持てた気がする。
正直に言って、僕は村上春樹さんの小説を読んでも、あまり感じ取ることができない。別段、面白くないわけではないし、逆にめりこんで読んでいるといってもいい。それでも不思議なことにわからないのだ。読みやすい文章ではあるが、わかりにくい。(というよりつかみにくい)
村上春樹さんの小説を読んでいると、静か過ぎて怖くなるときがある。しかしこの「スプートニクの恋人」は、今までと違い、「生命力」みたいなものを感じるような部分があった。それは、この小説の終わり方にも表れている気がする。

しかしぼくは急がない。もう特に急ぐ必要はないのだ。ぼくには準備ができている。僕はどこにでも行くことができる。

そうだね。そのとおり。僕らはどこにだっていける。