最後の一葉

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賢者のおくりもの―オー・ヘンリー傑作選
オー・ヘンリー(O.Henry 1862-1910)の短編集はとても面白い。
著者の人間性がとてもよく伝わってくる気がした。
アメリカを舞台としたショートショートは、心を暖かくしてくれ、時にブラックなユーモアで包み込む。
解説に書いてあったが、ヘンリーの生涯は安定したものではなかった。
アル中になったり、警察に捕まったり、事業に失敗したり、、、
トホホ・・・と思ってしまうような人生を送ったらしい。
彼のすごいところは、たくさんの人に話を聞いて、それらを綺麗に書いている。
このサイトのタイトルも、彼の代表作といえる作品だ。
僕が読んだ本の最後ほうに、「最後の一葉」というものがある。
多分誰もが知っている話だとは思うが、僕はこれをよんで少し幸せになった。


街の一角に、芸術家がたくさん住んでいる安いアパートの密集した場所があった。
そこの一室にジョンシーとスーという女性画家が、貧しい生活の中、明日の成功を夢見て暮らしていた。
ある年の寒い季節。
町全体を肺炎が襲い、たくさんの住民をさらっていった。
ジョンシーも肺炎にかかってしまい、スーが医者に聞いたところ、助かる見込みは3割とのことだった。
また、医者は「病人に希望を持たせることが大事だ」とスーに伝えた。
スーがジョンシーのベッドに近づくと、彼女は「7枚、6枚・・・」と窓の外を見ながらつぶやいていた。
スーが何を数えているのかを尋ねると、ジョンシーは窓から見える壁に生えた、
つたの葉っぱを数えていると言った。
そして、ジョンシーは「葉っぱがすべて落ちてしまったら、私は死ぬのよ」とスーに語った。
スー達が住むアパートの上には、年老いた画家ベールマンが住んでおり、
スーは挿絵のモデルとしてベールマンを部屋に呼んだ。
挿絵などのアルバイトは重要な生活費となるのだった。
ベールマンはスーからジョンシーの具合を聞き、
「わしが一流の絵を描いたら、3人で豪邸に住もう!病気なんてすぐによくなるわい!」とスーに語った。
しかし、スーは知っていた。彼の部屋には大きなキャンバスがあるが、まだ真っ白であることを。
ある嵐の夜、ジョンシーは静かに語った。
「この嵐で、つたの葉は全て落ちてしまうでしょう。今夜で私の命も終わりね。」
風は窓を叩くように吹き、ジョンシーの不安をいっそう大きくした。
スーはいつの間にかジョンシーのそばで眠っていた。
窓からは朝日が差し込み、昨日の嵐がうそのように晴れわたっている。
ふと顔を上げると、ジョンシーが窓の外を眺めていた。
「スー、あの葉っぱはあの嵐でも落ちなかったわ。なんだか私も生きる希望がわいてきたみたい。
なんだかおなかがへってきちゃった。」
その日、医者をよんでみると、「山は越えている後はあなたの看病しだいだ。」とスーに伝えた。
医者は帰り際に、「ベールマンが急性の肺炎で、年を考えるともうだめだろう」と語った。
ジョンシーはスーのそばにより、まどから一枚の葉っぱを眺めた。
そして、はっとあることに気がつき、スーにこう語った。
「ジョンシー、見てごらんなさい。ベールマンさんは最後に大作を書き上げたのよ。
あそこに残っている一枚の葉は、ベールマンさんが嵐の中書いた葉だったんだわ。」