12人の優しい日本人

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ならべてみた
「12人の優しい日本人」を見た。
以前、オウムサリン事件松本被告の判決が出たときに、友人と
裁判について、陪審員制について話していたのだが、
そのときに友人からこの映画を教えてもらったのだ。
三谷幸喜脚本。
12人の陪審員が、裁判について無罪か有罪かを部屋で話し合うのだが、
皆が個性的なメンバーな為、なかなかまとまらない。
断片的だった人々の意見が、やがて事件の輪郭をはっきりさせ、
物語は思いもよらない方向へと向かう。
陪審員が得る情報のみで、想像で論理的に(感情的に)
事実をつむいでいく。その様子は、卓上で判決が議論される怖さを描き、
今話題の陪審員制度が実現した時の様子を表しているようだった。
この映画は、12人の人間がやがて裁判の重さを知り、、、といった
人間ドラマではない。被告に同情する人間もいるが、
12人の人間が好きなことを言い、勝手に突き進んでいく、
ユーモラスな、かつ毒づいた視点の人間劇だった。
12人といえば、「オーシャンズ11」もたいそうな数の人間が
出ていたが、登場人物の多い映画にありがちな、登場人物が覚えられなくなり
最後には忘れてしまう、といった感覚がなかった。
陪審員ということもあり、登場人物の職業や生い立ちなどは、この映画にあまり
必要がなく、「どういった性格なのか」ということだけで十分だからだ。
だから映画では名前で呼びあうシーンもなく、これがこの映画をよりいっそう
うまく、深く表現していた。
なのに、12人の名もなき人間の個性がとても鮮明なのがすごい。
映画で「人間が人間を裁く」といっていたが、陪審員をすることによって、
自分自身も裁いているような感覚が、おのずとでてくるように思えた。
「ラジオの時間」でも感じた、閉鎖的な空間を描く技術は、
三谷幸喜の最大のマジックだと思う。
12人の優しい日本人